JR大阪駅や地下鉄梅田駅から数分。大阪市は国内で2番目の規模を持つ大都市圏の中心である、人口約280万人の政令指定都市で県庁所在地。古代から二千年近い歴史を持つ港町であり、中世には物流や商業で発展、明治時代から工業も栄え、今も世界有数の大都市である。駅弁は東海道新幹線の開通で東海道本線との交点に駅が設けられて以来、大阪駅の駅弁が販売された。当時の駅弁屋は2010年4月に消えたが、今はむしろ全国各地の駅弁や地元などの弁当が、新幹線改札内や在来線改札内で多く売られる、全国有数の駅弁販売駅。1964(昭和39)年10月1日開業、大阪府大阪市淀川区西中島5丁目。
東京駅から新幹線で2時間半。日本の鉄道は事実上、まず横濱の開港と帝都の新橋を結ぶ路線に始まり、次に神戸の開港とこの大阪を結ぶ路線ができた。大阪の駅弁ももちろん、新大阪駅でなく1890年代の大阪駅に始まり、各地に暖簾分けをした名門であったが、2010年4月に消えた。以後も神戸駅弁などを売る駅弁売店はあるが、駅弁は新幹線の駅でよく売れるほか、2000年代から続く駅の商業開発に埋もれ、もはやその存在が感じられない。1874(明治7)年5月11日開業、大阪府大阪市北区梅田3丁目。
2023(令和5)年までには、東海道新幹線の東京駅や新大阪駅などで発売か。かつて東海道・山陽新幹線を走った0系新幹線電車の先頭車を模したプラ箱に、小さなふりかけ御飯の球2個と鮭にぎりと塩飯にぎり、ポテトフライ、ハンバーグ、エビフライ、ナポリタン、ウインナー、野菜ゼリーカップを並べる。これもまた、下記のものと同じく、容器目当てのお子様ランチに見える。実車の引退から15年も経つのに、こうやって駅売りのお弁当に新作が出てくる。
2021(令和3)年8月12日に関西や東京の「ゐざさ」「笹八」の店舗で発売。新幹線新大阪駅の駅弁売店で、壁面に空き容器をいくつも貼り付けて盛大に宣伝していたため、この駅の駅弁として収蔵する。サンリオのキャラクター「ハローキティ」の絵柄を持つタッパーに、さば2個、さけ2個、たい2個、あじ1個の柿の葉寿司を詰め、空いた1個分に甘酢生姜と醤油の袋を挿入。既存の中身に外れはなくても、見た目と値段から、容器を目当てに買われる商品だろう。ネット通販でも買える。
2019(令和元)年の8月までに東海道新幹線の東京駅や新大阪駅などで、「N700S確認試験車新幹線弁当」の名で発売、翌2020(令和2)年の7月までに「N700S新幹線弁当」へ改称か。東海道新幹線のN700S系電車の先頭車を模したプラ箱に、小粒の鮭、海老フライ、唐揚げのおにぎりを各1個、とびこと胡麻の海老ロール寿司各1個、ポテトフライ、スパゲティナポリタン、ミルクレープを詰める。容器目当てのお子様ランチに見えて、一部に渋い内容を含むと思う。
2020(令和2)年8月4日に新大阪、大阪、京都、新神戸、神戸、西明石の各駅などで発売。調製元とJR西日本と、パンダの飼育と繁殖で知られる和歌山県白浜のテーマパーク「アドベンチャーワールド」との共同開発。新大阪駅などと白浜駅などを結ぶ特急くろしおの、先頭部をパンダ柄にしたラッピング電車「サステナブルSmileトレイン」の運行開始を記念したそうな。
掛紙の絵柄はパンダ。中身も丸い白飯2個を海苔と煮豆でパンダの顔にして、オムレツ、スパゲティ、ブロッコリー、ウインナー、笹餅。低価格にしても少量が過ぎるが、掛紙を含め見て楽しむ駅弁だろう。塩飯などの味そのものは良好。
アドベンチャーワールドには、この駅弁の発売時点で6頭のジャイアントパンダがいた。1994(平成6)年9月に中国からここに来た雄のパンダ「永明(エイメイ)」は、20年間で実に16頭ものパンダの父親となり、その数はおそらく世界一、少なくとも飼育下で自然交配し繁殖したジャイアントパンダでは世界最高齢というタイトルを持つ。
2018(平成30)年の8月までに東海道新幹線の東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪の各駅で、下記の駅弁「700系新幹線おにぎり弁当」とともに発売。JR東海の923形新幹線電気軌道総合試験車、通称「ドクターイエロー」の先頭車を模したプラ箱に、 チキンライス、スクランブルエッグ、ハンバーグ、えびフライ、からあげ、ウインナー、ナポリタン、ポテト、ゆでたまご、ポテトサラダ、フルーツゼリーを詰める。容器目当ての洋風お子様ランチ。
2018(平成30)年の8月までに東海道新幹線の東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪の各駅で、上記の駅弁「923形ドクターイエローお子様ランチ」とともに発売。東海道新幹線の700系電車の先頭車を模したプラ箱に、シャケのおにぎり、おかかのおにぎり、えびフライ、からあげ、ウインナー、やきそば、ポテト、しば漬、ポテトサラダ、フルーツゼリーを詰める。容器目当ての和風お子様ランチ。東海道新幹線からの700系電車の引退を前に、2020年1月に「ありがとう700系新幹線おにぎり弁当」に改称、容器にそのロゴマークを加え、スリーブにその文字を記したものにリニューアル。
※2022年2月補訂:現況を追記2018(平成30)年の8月までに東海道新幹線の新大阪駅と京都駅で、下記の商品「700系新幹線サンド」とともに発売。黄色く細長い紙箱に、923形新幹線電気軌道総合試験車、通称「ドクターイエロー」を描く。中身はタマゴサラダ&ゆでたまご、ロースカツ、ハムチーズ、オムレツ、みかん&キウイのプチサンドが5種6切れ。どうもこの頃のJR東海は、700系と923形を売店で推していた感じ。
2018(平成30)年の8月までに東海道新幹線の新大阪駅と京都駅で、上記の商品「923形ドクターイエローサンド」とともに発売。黄色く細長い紙箱に、東海道新幹線では残り少なくなった700系新幹線電車を描く。中身はコーンサラダ、照り焼きチキン、ツナサラダ、エビカツ、みかん&キウイのプチサンドが5種6切れ。どうもこの頃のJR東海は、700系と923形を売店で推していた感じ。
新幹線新大阪駅のコンビニで買えた商品。2016(平成28)年の秋までに発売か。大阪の地名をたくさん書いた紙を巻く、デパ地下タイプのサンドイッチ向けプラ製容器に、玉子焼の揚げ物のソース漬けを耳なし食パンに挟む、商品名どおりのタマゴカツサンドを、3切れ分6個詰める。そんな味も商品名どおり、カツサンドとタマゴサンドを足して割った感じ。これは個人的に初めての味。価格は2017年の購入時で519円。2019年に540円で「復刻版」として再発売。
※2020年12月補訂:再発売を追記2020(令和2)年3月までに新商品として発売。茶飯をイタヤ貝柱、アサリ煮、ホタテ煮、あぶり蒸しアナゴ、エビ煮、厚焼き玉子、グリーンピース、とびっこで覆い、インゲン、サツマイモ、漬物を添える。駅弁で海鮮というと、それはだいたいカニ、ウニ、ホタテ、イクラ、サケあたりの食材を使用あるいは多用するものであるが、これはそうでない希有な存在である。駅で買えた水了軒の弁当のほとんどは、2021年春頃にまとめて終売か。
※2022年4月補訂:終売を追記大阪駅と札幌駅を結ぶ寝台特急列車「トワイライトエクスプレス」の2015(平成27)年3月の廃止を前に、同年2月12日に発売。この列車を大阪駅と青森駅の間で牽引するEF81形式電気機関車113号機の形状と特徴を、陶器の容器で再現した。ヘッドマークの有無や天井の形状で、車両の前後が区別されている。
大阪と札幌をイメージして大阪寿司と海鮮寿司が一度に楽しめるようにしたという中身は、酢飯をカニ、イクラ、ホタテ、玉子焼、エビ、菜の花、生姜で覆うもの。食べれば普通の、ちらしずし駅弁。中身や値段がなんであれ、容器と名前で買われる駅弁。3万個限定の販売で、年内に現地での販売を終えたようだが、翌2016年も1月の京王百貨店の駅弁大会や阪神百貨店の駅弁大会や、11月の各地の駅弁大会で売られた。2020年までの販売か。
トワイライトエクスプレスは、1989(平成元)年7月に運行を開始。1987(昭和62)年4月の国鉄分割民営化を前に、翌年に予定されていた青函トンネルの開業を見据えてJR西日本に用意しておいた食堂車その他の寝台列車向け客車について、JR発足後に再度の改造や改装を施し、まずは旅行会社のツアー向けの団体専用列車として誕生した。半年後の12月から、時刻表に掲載して切符を市販する通常の列車になった。
札幌駅行きの列車は、大阪駅を真っ昼間の正午ちょうど発。札幌駅に翌朝の9時頃に着く、所要時間で当時の日本最長列車。今までの国鉄の寝台列車になかった、青色でなく緑色の車体色、国内で最も広くて高価な寝台個室、日本海の夕日を眺めるラウンジカー、1万2千円の予約制ディナーが、バブル経済の時期に大いに注目された。
以後四半世紀に渡り、市販の時刻表上は週に3往復、繁忙期は毎日、実際には団体貸切列車分を含め一年を通してほぼ毎日運行され、常に満員の盛況であった。ツアーはいつも満席で、個室寝台のチケットは高値で転売された。しかし車両の老朽化により、2015(平成27)年3月12日発限りで廃止。前年5月の廃止発表後は予約が困難になり、運良く寝台券を入手した転売屋とネットオークション業者を大いに儲けさせた。
そんな列車の廃止はとても不可解だが、鉄道会社の公式発表も、テレビや新聞などの報道も「車両の老朽化」を繰り返すのみであり、真相は推測するしかない。公共交通機関の利用者のニーズはあっても、夜行列車は人手ばかりかかって割に合わないと、1979(昭和54)年6月に当時の運輸大臣が、効率化のため国鉄の夜行列車の縮小・廃止を国会で発言し、今(2016年の秋時点)にたとえればJR北海道の閑散路線廃止発表のようにマスコミの激しい非難を受けていたが、この夢をバブル経済の頃の中断を経て、国鉄のちJR各社が40年近くかけて実現していったものだと考えている。トワイライトエクスプレスの客車の一部は、列車の廃止後1年間、団体貸切列車として主にJR西日本管内を走り回った。
※2021年3月補訂:終売を追記プラ製ながらまるで重箱の質感である黒い二段重ねの容器の、下段にタコ飯を、上段に牛肉煮、レンコンやサトイモなどの煮物、玉子焼、焼鮭、きんぴらごぼう、柿型の餅などを詰めた、千円以下の駅弁には見えない品質の御料理弁当。2018年までの販売か。
この弁当は、新大阪駅の駅弁売店で買った。駅の駅弁売店で買える弁当は、すべて駅弁であると考えて、通常はだいたい差し支えない。しかしこの弁当は、調製元でも市販の時刻表などでも、駅弁としていない。駅弁を専門的に買ったり集める観点では、駅弁でない弁当を駅弁と誤認して買うことは悔しいと感じる。京都・大阪・神戸エリアの駅弁売店の多くが、この10年ほどで中身の食品サンプルで商品を選ばせるスタイルに改装されてしまったため、本物の駅弁を買いにくくなったと感じている。
※2019年8月補訂:終売を追記大阪駅のホーム上の売店で買えた軽食。名古屋エリアの名物である天むすのようなミニミニおにぎりが5個、紙箱の中にビニール入りで収まる。その具は商品名のとおり、海老天ではなくたこ焼き。これが大阪名物なのかどうかは分からないが、食べて違和感のない、楽しい味。駅に限らず、もっといろんな所でも買える模様。
大阪駅のホーム上の売店で買えた軽食。ふたが透明な楕円形の容器を赤い風呂敷で包む。中身は小さなゆずいなりが2個、海老天入りと肉しぐれ煮のミニミニおにぎりが2個ずつ、おかずとして玉子焼、揚げちくわ、野菜炒め、こんにゃくなど。食べやすくておいしくて腹の足しにもなるけれど、同じ商品が東京地区と大阪地区で買えるようだから、地域性は無い。2018年時点で「天むす・曲げわっぱ弁当」という、1,000円の季節商品になっている模様。
※2019年8月補訂:現況を追記JR西日本の大阪環状線からの103系電車の引退を記念して、2017(平成29)年10月3日から12月31日まで、大阪駅のコンビニ「セブンイレブン アントレマルシェ大阪店」と、新神戸駅や西明石駅などの駅弁売店で販売した記念駅弁。どうもその翌年にも売られた模様。容器の上面にはその電車の顔写真が大きく、ふたを上げると103系8両編成が飛び出てきて電車の解説文が現れ、底面には路線図が描かれる。
大阪環状線が走るエリアをイメージしたという中身は、タコなどの煮物、串カツとたこ焼とたこウインナー、鶴橋風とする牛焼肉、トンテキとゆで卵、箱寿司のようなもの、かやく御飯という大阪ぶり。茶色い中身が、電車や駅弁容器とお同じオレンジ色、あか色に見えた。
103系電車は、日本国有鉄道(国鉄)の通勤型電車。1963(昭和38)年から1984(昭和59)年まで21年間で3,447両も製造、主に首都圏や近畿圏で通勤地獄の満員電車として走り、1987(昭和62)年の国鉄分割民営化で北海道と四国を除くJR各社に引き継がれた。JR東海の中央線の70両は1999(平成11)年に引退し、2,418両も引き継いだJR東日本でも2000年代に新車へ急速に置き換えて2006(平成18)年でほぼ引退。その両社に比べてお金がないJR西日本と、1982(昭和57)年製の新しい車両のみ引き継いだJR九州では、21世紀に入っても主力で働いた。特にJR西日本はこの旧型電車を大事にしていて、電車を30年間ないし40年間も使うための延命工事を脈々と続けた。
2010年代になるとようやく、JR西日本でも新車を買い始め、2015(平成27)年までに広島地区から引退、大阪環状線への323系電車の集中投入で、2017(平成29)年10月3日限りで同線から103系が消えた。この頃にはまだ奈良県内には多く残り、半世紀前の懐かしい騒音と振動を体験させてくれた。
2016(平成28)年1月21日に発売。調製元は神戸の駅弁屋だが、パッケージに「JR大阪駅」と書いてあるのでこちらに収蔵。この名前と時期での発売は、同年のNHK大河ドラマ「真田丸」にちなんだものだろう。中身は炊込飯を6切れのちくわで覆い、3個2本の鶏つくね、鶏肉やれんこんやニンジンや赤こんにゃくなどの煮物ですべて。真田の旗印である六文銭を、真っ赤なパッケージにいくつも描くほか、ちくわとつくねの数もこれにちなんだものだろう。テレビドラマの終了を待たず、4か月ほどで売り止めた模様。
2014(平成26)年7月18日の発売。厚紙でできたイカ型の容器に醤油飯を詰め、いか焼、イカリング、ヤリイカ姿煮で覆い、菜の花、ニンジン、紅生姜を添える。確かなイカづくしであり、食べればヤリイカを除いて飯も具もコナモン(粉もん:小麦粉など粉を材料にした食べ物)の味で、いかにも大阪らしい、大阪駅弁を名乗るにふさわしい庶民の食。容器も、底面でイカを焼き過ぎていたり、側面に「イカサマちゃいます本物です。イカに敬意を表し、「いか様」にしました。ホンマです!信じてや!」などと記したり、このノリもまた大阪なのだと思う。しかし2015年の春までに終売か。
2010(平成22)年10月までに発売か。ひょうたん型の容器に、大阪城と通天閣と駅弁の名前を描いた分厚く固いボール紙でふたをする。中身は白御飯の上にししとうとたいやき型オムレツと焼サワラを載せ、串カツ、たこやき、アナゴ鳴門巻、大学芋、タコやカボチャなどの煮物などを添えるもの。少なくとも旅人というよそ者には確かに大阪らしい内容と風味。あの「ひっぱりだこ飯」の調製元だから、煮物も常温でよくできている。ただ、この商品は大阪駅より催事場が主戦場である模様。
デパートの駅弁大会は全国各地から、駅弁や時には疑義駅弁を取り寄せたり実演により販売するものだが、新宿駅が最寄りの京王百貨店の駅弁大会では日本レストランエンタプライズの新宿駅弁が、大阪駅が最寄りの阪神百貨店の駅弁大会では淡路屋やかつては水了軒の大阪駅弁が、それぞれ輸送駅弁として品揃えの一員に加わり、これが見た目で意外に売れている。鉄道や駅弁と縁のない百貨店の客もいるのだろう。駅弁ファンや鉄道ファンが目を丸くする光景。2011年までの販売か。
※2015年9月補訂:終売を追記2009(平成21)年4月に発売か。正方形の容器に、大阪の名所を小さなイラストで描いたボール紙でふたをして、割りばしをおいてラップでまるごと包む。中身はチキンライスにデミグラスソースハンバーグ、ポテトサラダ、ホウレンソウの玉子焼、エビフライ、赤いウインナー、スパゲティ、メンチカツなど。
昭和の洋食というより、正統派のお子様ランチ。大阪名物のくいだおれとはだいぶ違うと思うけれど、お子様にも味覚上の大きな子供にも、こういう商品があっていいと思う。この駅弁は駅弁業者の事業停止により、2010年4月19日までに失われてしまった。
2007(平成19)年3月19日に「チャーシューマイ弁当」とともに発売。深さのある長方形ボール紙製容器のふたにはフグのイラストと駅弁の名前が書かれ、箱には竹皮柄が印刷される。透明なトレーに収まる中身は、ふぐめしの上に焼きふぐ1枚とふぐ唐揚2個が載るもの。絶対的な分量は少ないが、内容量に対するふぐの割合が多いため、大食漢でなければ食べた満足度が高そうなシンプル駅弁。味も柔らかい。
ふぐといえばなんとなく、下関で獲れて東京で消費されているような印象もあるが、2005(平成17)年時点で漁獲量日本一は石川県、養殖も含めれば長崎県がシェア3割で日本一、そして国内での漁獲と養殖の合計量とほぼ同量が輸入され、その99.8%が中国から。山口県の下関はふぐの取扱量が日本一であり、全国で唯一のフグ専門市場である南風泊(はえどまり)市場における天然物の取り扱いシェアは8割にものぼる。そして消費地は大阪府が6割を占めるというから、フグ駅弁が大阪にあるのは正しい姿。
この駅弁は駅弁業者の事業停止により、2010年4月19日までに失われてしまった。
※2010年4月補訂:終売を追記2006(平成18)年7月20日に発売。長方形の平べったいボール紙箱を二段重ねにして、プラ製の帯で留めている。中身は上段がオムレツ、ハンバーグ、キスフライ、鶏唐揚、スパゲティ、明太子風春雨、菜の花和えなどが俵飯を囲む洋風幕の内駅弁タイプの弁当、下段がコクヨの鉄道車両ペーパークラフト「はこでん」。購入したものでは700系ひかりレールスターが付いていた。
フタ記載の売り文句「パパは美味しい、ボクは嬉しい」のとおり、その順でも逆順でもきっと親子で楽しめる。価格も「はこでん」の通常価格が税込み500円であることを考えれば、弁当付きで千円なら格安と言えるし、その分量や内容も意外に良い。新幹線や特急での帰省旅行にぴったりの駅弁。
この駅弁は駅弁業者の事業停止により、2010年4月19日までに失われてしまった。
※2010年4月補訂:終売を追記JR西日本の駅弁キャンペーン「駅弁の達人」に伴い、2004(平成16)年5月1日に発売。まるで浦島太郎が持っていそうな、黒いプラ製の二段構造を持つ、玉手箱型の容器を使う。中身は大阪のかやく御飯とたこ焼き天、紀州の甘酢梅、神戸のすき焼、京都の小町湯葉巻という具合に、関西の味を玉手箱のように詰めたというコンセプト。もう今では、玉手箱の浦島太郎以外の意味を知る人は少なくなったかもしれない。2004年度JR西日本「駅弁の達人」対象駅弁。
この駅弁は駅弁業者の事業停止により、2010年4月19日までに失われてしまった。
※2010年4月補訂:終売を追記プロ野球阪神タイガースの2年連続の優勝を祈願し、京王と阪神の両百貨店が共同開発し、2004年1月の駅弁大会で先行販売、同年2月1日から新大阪駅と大阪駅で発売されたタイガース駅弁。両百貨店での先行販売を見てきたが、客層を強く選ぶ駅弁だからか、製造数が多かったか、他の輸送駅弁より比較的遅くまで売れ残っていた。
容器はタイガース色いっぱい。芝生色のトレーを入れた容器は野球のグラウンドをイメージしたと思われる五角形、ボール紙のふたは上面にロゴマークとユニフォームの白黒縦縞を描き、側面で甲子園球場のツタが絡む側壁を再現し、試合の応援に使われるゴム風船まで添付。中身は山菜ちらしの御飯にブリ照焼、穴子などの天ぷら、小龍包、牛カツ、海老チリなど、どちらかといえば中華風で、こちらには一転してタイガース色が感じられない。その味や内容は1,100円という価格を勘案すると物足りないが、風船代とライセンス料が含まれていると思えばそんなものか。
この駅弁は駅弁業者の事業停止により、2010年4月19日までに失われてしまった。
※2010年4月補訂:終売を追記阪神百貨店の地下食料品売り場で購入。潰れた駅弁屋の商標を買い取った業者が発売。その姿はおそらく、かつて大阪駅や新大阪駅で売られていた、赤飯の駅弁に似せているのではと思う。正八角形の容器を二段に重ね、下段に赤飯を、上段に焼鮭、かまぼこ、玉子焼、煮物などの幕の内弁当タイプのおかずを詰め、掛紙をかける。駅で売られることはない模様。
1984(昭和59)年6月4日12時の調製と思われる、昔の大阪駅弁の掛紙。上記の2014年1月の赤飯弁当と、絵柄と実際の調製元は異なるが、容器や中身はほぼ同じで、八角形の容器の下段に赤飯、上段に4区画のおかずを詰めたものであった。
1982(昭和57)年1月31日15時の調製と思われる、昔の大阪駅弁の掛紙。赤飯弁当だから赤い掛紙なのか。駅弁屋は弁当店の一種なので、赤飯の弁当や仕出しをやらないことはないと思うが、赤飯を名乗り赤飯を使う駅弁は、あまり存在しないと思う。
阪神百貨店の地下食料品売り場で購入。潰れた駅弁屋の商標を買い取った業者が発売。この業者は「八角弁当」など、かつて大阪駅や新大阪駅で売られた駅弁を復活させているが、このあたりまで来ると駅弁ではなくデパ地下のお弁当かお惣菜なのかもしれない。駅弁や空弁でも使われる、竹皮柄のボール紙製容器に、商品名どおりエビの天むすを5個詰めて、ふたをして掛紙を巻く。
1959(昭和34)年9月6日7時の調製と思われる、昔の大阪駅弁の掛紙。大阪城とどこかの橋を描いたのだろうが、紙吹雪のような絵柄がなんとも賑やかなこと。