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 旅の友「駅弁」。実際に食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR九州 出水(いずみ)駅2013年12月1日訪問Googleマップ「出水駅」
JR-Kyushu Izumi Station

駅名標 駅舎 駅構内

鹿児島中央駅から新幹線で2駅25分。出水市は鹿児島県北西端で八代海に面した、人口約5万人の城下町で、第2次産業が盛んな工業都市。駅弁は国鉄時代からの駅弁屋の駅弁が、新幹線高架下の観光案内所で売られる。1923(大正12)年10月15日開業、鹿児島県出水市上鯖淵。

えびめし(950円)2021年3月13日に熊本駅の新幹線改札内のファミリーマートで購入
Ebimeshi

掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

1968(昭和43)年に出水駅で発売。1959(昭和34)年の発売とする資料もある。昭和時代の出水駅を代表する駅弁。かまぼこ型かトンネル型の独特な形状の容器を、発売当時の絵柄を守る、エビを古めかしく描いた昔ながらの掛紙で包む。中身はエビの混ぜ御飯に、エビと錦糸卵を載せてグリーンピースを散らし、エビフライ、さつま揚げ、鶏肉煮、ごぼうやしいたけなどの煮物、大根の酢の物、煮豆、つぼ漬けなど。ほのかな海老の香りを楽しめる。2010年時点で900円、2014年時点で930円、2019年10月から950円。

現在の出水で海老を感じることはほとんどない。しかし、かつて出水沖などの八代海(やつしろかい)ないし不知火海(しらぬいかい)では、桁打瀬船(けたうたせぶね)によるエビ漁が盛んで、江戸時代には海老の炭火焼が島津家に献上されていたといい、今も焼海老の土産物はある。出水駅の駅弁は九州新幹線の開業後、鹿児島中央駅や博多駅や九州各地、大阪や東京でも売られるようになり、この駅弁にも出水でなく「鹿児島名物」という前置きが付いたが、エビを名乗る全国的に珍しい駅弁がここにあることで、郷土をとても密かに刻み続ける。

※2021年3月補訂:写真を更新し解説文を整理
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

【終売】えびめし(800円)2005年12月30日に調製元で予約購入
Ebimeshi

掛紙 外観 外観 中身 中身

出水駅の駅弁「えびめし」の、2005(平成17)年時点での姿。見た目は上記の15年後と変わらないが、掛紙には「出水名産」と書いてあり、中身の仕切り方も異なる。調製元の社名も違う。2004(平成16)年3月に九州新幹線が新八代駅〜鹿児島中央駅で開業するまでは、出水駅の駅弁といえばこの「えびめし」であったが、以後は黒豚の駅弁を量産し、出水駅より鹿児島中央駅で駅弁を売るようになり、この「えびめし」の影が薄くなっていった。

九州新幹線の博多〜鹿児島中央間のうち、新八代駅〜鹿児島中央駅という、末端で需要の少ない区間が先に開業したのは、自民党王国である鹿児島県の政治力の賜物だと思う。しかし従来の鹿児島本線は、八代駅より北では列車が複線を時速130キロで走れるが、八代駅より南はほぼ単線で最高時速110キロの隘路。最終的に新幹線の全線を整備するが、お金がない、政府の限られた鉄道向け予算で全線の着手が難しければ、所要時間や輸送力をより向上できる区間から造る手はある。

1973(昭和48)年に「整備新幹線」が誕生してから30年。在京の大新聞はいつまでも利益誘導政治の象徴として叩き続けるが、理論上その全線を1年で整備できる金額を、政府が自動車道路の整備に毎年注ぎ込む点を不思議と叩かない。九州でも高度経済成長期の昔に計画した新幹線がいつまでもできない中で、高速道路は1966(昭和41)年に政府が描いた大の字型のネットワークが完成し、1986(昭和62)年に現れた外周ルートの整備が、着実に進められている。

※2021年3月補訂:新版の収蔵で解説文を一部移行
※2020年1月補訂:値上げを追記し解説文を整理
※2017年5月補訂:値上げを追記
※2013年3月補訂:発売開始年の確定(出典:2013年3月21日JR西日本プレスリリース「リメンバー九州」キャンペーン)
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
出水駅鉄道構内営業 株式会社 鹿児島県出水市昭和町57−40 0996(62)0617

【終売】えびめし(800円)2003年9月8日に出水駅の売店で購入
Ebimeshi (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身

出水駅の駅弁「えびめし」の、2003(平成15)年時点での姿。上記の2年後との違いは、掛紙の調製元表記のフォントと、中身の仕切り方くらい。

販売駅
鹿児島本線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
出水駅鉄道構内営業 株式会社 鹿児島県出水市昭和町57−40 0996(62)0617
催事駅弁

【終売】えびめし(980円)2014年1月17日に京王百貨店駅弁大会で購入
Ebimeshi (end of sales)

掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

上記の駅弁「えびめし」が、2014(平成26)年1月の京王百貨店駅弁大会と阪神百貨店駅弁大会で売られたもの。以後の両百貨店の催事でも売られている。出水駅弁「えびめし」の復刻版をうたうが、掛紙の絵柄は今もあまり変わらないことと、容器が駅弁として一般的な長方形なので、復刻されたという感じがしない。ふたと側面が経木の容器に、エビ入りの炊込飯を詰め、煮物や肉団子や漬物を添えていた。今はほとんど使われない薄手の掛紙のみが、昔の駅弁を感じされる点か。価格は2014年の購入時で900円、2015年は950円、2016年は980円。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617
疑義駅弁

【終売】特製えびめし(1,000円)2008年1月13日に京王百貨店駅弁大会で購入
Tokusei Ebimeshi (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身

出水駅弁のえびめしの駅弁大会専用版で、京王百貨店の駅弁大会にて実演販売されていたもの。長方形の容器に、催事用を感じる上げぶたタイプの透明なふたをして、商品名を書いた赤いボール紙の枠にはめる。中身は海老の混ぜ御飯に有頭海老を2個置き、薩摩揚げや山菜も載せて、煮物数点と鹿児島の豚骨を添えるもの。

現地版と比べて見栄えが向上し、そして風味が薄れた印象。現地の見栄えがしないほうは、食べて意外に美味いまた買おうとなりそうで、こちらは殻付き海老や骨付き豚肉の食べにくさもあり、そうならないと思う。催事場では九州新幹線ではなく肥薩おれんじ鉄道の駅弁を名乗っていたが、その駅は駅員のいない駅で窓口も売店も改札もなく、かつてJR鹿児島本線だった頃の駅舎が駅弁工場に転用されている。

2017年5月補訂:終売を追記
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
出水駅鉄道構内営業 株式会社 鹿児島県出水市昭和町57−40 0996(62)0617
疑義駅弁

【終売】特製えびめし(1,050円)2008年2月16日にユニーの駅弁大会で購入
Tokusei Ebimeshi (end of sales)

掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身

出水駅弁を名乗る特製えびめしの、また別のバージョン。今度はボイルが3切れと小海老が3個、花蓮根に奈良漬に山菜と錦糸卵とエビおぼろ。これを詰めた小柄な長方形の容器に抗菌シートをかけて透明なふたをして、現地やJR九州や調製元公式サイトで紹介するものとまったく違うデザインを持つボール紙の枠にはめる。味は好みだが、存在に気分を害した。現存しないと思われる。

※2017年5月補訂:終売を追記
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
出水駅鉄道構内営業 株式会社 鹿児島県出水市昭和町57−40 0996(62)0617
催事駅弁

【終売】藤崎オリジナル特製えびめし(1,050円)2008年2月2日に藤崎本店駅弁大会で購入
Fujisaki Original Tokusei Ebimeshi (end of sales)

掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身

2008(平成20)年2月3〜8日に、宮城県仙台市内の百貨店である藤崎本店で開催された駅弁催事「全国駅弁大会とうまいもの市」で、実演販売されたお弁当。長方形の容器に透明なふたをして、窓の開いたボール紙の枠にはめる。中身は茶飯に有頭海老2匹とむきえび3匹を並べ、さつま揚げと花れんこんと山菜で彩り、とんこつと煮物を添えるもの。

この内容は、スリーブの絵柄や容器の形状を含め、出水駅の駅弁である「えびめし」でない、催事のための贋作に見える。出水駅や鹿児島の駅弁屋であったはずの調製元が、このシーズンは粗製濫造の弁当群を全国各地にばらまいていて、駅弁ファンはみんながっかり。この商品のエビやとんこつは、鹿児島の駅弁よりもうまかったと思うが、実演販売のブースに客がいなかった。

調製元
出水駅鉄道構内営業 株式会社 鹿児島県出水市昭和町57−40 0996(62)0617