札幌駅から特急列車「スーパー宗谷」で約5時間の、日本最北の駅。稚内市は北海道の最北部に位置する、人口約3万人の港町。漁港として、第二次大戦までは樺太への窓口として、現在は利尻や礼文や道北観光の玄関口としてよく知られる。駅弁は駅の隣の再開発ビル「キタカラ」の、売店に入荷したり、そば屋で売られる。1928(昭和3)年12月26日開業、北海道稚内市中央3丁目。
2017(平成29)年夏の発売か。丸い容器にウニ飯を詰め、蒸しウニ、錦糸卵、ワカメ酢漬け、小松菜醤油漬で覆う。つまり人気の稚内駅弁「うに壷」とほぼ同じ中身であり、味も同じようなもの。蒸しうにそぼろの分量は、こちらのほうが多い気がした。2020年に終売か。
※2022年4月補訂:終売を追記秋冬の駅弁大会シーズンに向けた、2012(平成24)年の秋頃の発売か。容器を3区画に仕切り、茶飯に蒸しウニとガリを載せるウニ丼、酢飯をズワイガニの爪とほぐし身で覆うカニ丼、茶飯を鮭フレークとイクラ醤油漬と錦糸卵で覆う鮭いくら丼を詰める。「宝」を名乗るような豪華さまでは持たないものの、分かりやすい味と内容。今回は東京駅で買ったが、レシートの表記は不思議と「三宝めし旭川」で、稚内駅でない駅名が記された。価格は2018年の購入時で1,180円、2021年時点で1,280円。2021年の春頃に終売か。
※2022年4月補訂:終売を追記2014(平成26)年1月26日に購入した、稚内駅弁のスリーブ。上の約5年後のものと比べて、中身のガリが奈良漬がだったくらいの変化しかないが、記載事項をよく見比べると、かにが「ズワイ蟹」だったり、写真はイメージだとか電子レンジ不可だとかの注意書きが当時になく、逆に駅名の表記があった。
2009(平成21)年に「稚内駅 うに」「根室駅 炒りズワイ蟹」「洞爺駅 ほたて」「釧路駅 炒りズワイ蟹」の4種が誕生か。外見も中身も内容も、全国のコンビニエンスストアで見掛けるような高級高額おにぎりで、「うに」と書いてあるから御飯にウニの混ぜ御飯を使っている。味もコンビニと同等な印象。
商品シールに駅名と駅弁マークが入り、駅でちゃんと売られていれば、駅弁だと受け止められなくもない。しかし稚内駅で「根室駅 炒りズワイ蟹」「洞爺駅 ほたて」とか売られていると、疑義駅弁の延長上にあるものだとも見える。この商品の食品表示ラベルには旭川駅立売株式会社の所在地が書かれているため、旭川でまとめて製造して道内各駅に配送しているのだろうか。そんな点でもコンビニおにぎりしてる。2015年頃までの販売か。
※2017年8月補訂:終売を追記2007(平成19)年6月付けで新商品として旭川駅立売から発表され、2007〜2008年の駅弁大会シーズンにスーパーの駅弁催事で人気を集めた、収穫当時は稚内駅を代表する疑義駅弁。壷型というには丸みのある陶製容器に透明なふたをして、商品名を書いた掛紙をかけて輪ゴムでしばる。中身はウニとひじきの炊込飯に錦糸卵と蒸しウニをふりかけ、その上に透明なトレーで梅ごぼう、いも茎、生姜酢漬を添えて、刻み海苔を付ける。
風味も食感もウニたっぷり。これが現地でまともに売られていれば、かつて稚内の公式な駅弁であった「さいほくかにめし」や「最北帆立駅弁」など霞んで見える。食品表示ラベルを見ると、いつもの稚内駅弁と所在地と連絡先が変わっていた。
この駅弁の催事場での登場時点で、現地での販売があったかはどうかは疑義があるが、2008年2月のJR北海道の車内誌で紹介され、2009年6月の現地訪問では稚内駅待合室のキヨスクで売られていた。公式サイト上では3日前までの要予約駅弁とされている。ネット上や駅弁催事では2010年頃から紹介例が増えてきているような気がする。価格は2008年の購入時で1,050円、2017年時点で1,230円、2019年時点で1,380円。2019年に終売か。
※2020年4月補訂:終売を追記円形の加熱機能付き容器を、中身の写真を美しく載せて商品名と駅名を大書きしたボール紙の枠にはめる。中身は醤油飯の上に錦糸卵を敷いて蒸しウニとグリーンピースを散らす、ありがちなウニ弁当。風味は見た目どおり。
2004年1月以降の稚内駅には、予約制駅売り弁当や特急車内販売弁当として駅舎内食堂「ふじ田」製品があるが、通常の駅弁販売はない。この駅弁の調製元として書かれる「稚内駅立売商会」は、該当所在地で電話帳に掲載がないし、電話番号も他の疑義駅弁共通のフリーダイヤルで、URLは旭川駅立売商会。これは稚内の駅弁ではなく旭川の傀儡(かいらい)駅弁ではないかと思う。なお、2010年頃から他の稚内駅弁で、調製元所在地が旭川駅弁当と同一に変わったことは確認している。2011年頃までの販売か。
※2017年8月補訂:終売を追記