東京と日本の中央駅。東海道・山陽・東北・上越・山形・秋田・北陸の各新幹線、東海道・中央・総武・東北の各線、山手線や京浜東北線などの電車が、一日あたり3000本以上行き交い、100万人以上の利用者で終日賑わう。駅弁はJR東日本やJR東海の子会社のもので約100種類とも、エキナカの商品を含め400種類以上とも、デパ地下の弁当を含め1000種類以上とも言われ、さらに全国各地の駅弁も集まり、こちらも日本最大。1914(大正3)年12月20日開業、東京都千代田区丸の内1丁目。
2024(令和6)年3月14日に、東海道新幹線の東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪の各駅とリニア・鉄道館で発売。従前の駅弁「ひと手間かけたからあげ弁当」をリニューアル。黒いボール紙箱に収めた真っ黒なトレーに、日の丸御飯を詰め、鶏唐揚を5個散らし、レモン入り昆布佃煮と玉子焼とタルタルソースと、山椒と柚子胡椒の袋を添える。実質的に飯と鶏唐揚しか入らない、JR東海リテイリング・プラスの駅弁らしからぬ潔さ。ということでリニューアル前とほぼ同じ感じで、「相性抜群!タルタルソース」の副題を加えた新装開店。価格は2024年3月の発売時で1,080円、8月までに1,150円。
2021(令和3)年11月18日に、東海道新幹線の東京、品川、新横浜の各駅で発売。丸い容器に松阪牛50%使用の牛ミンチを混ぜたドライカレー御飯を詰め、薄焼玉子で覆い、チキンカツのスライスを並べ、福神漬けを添える。カレーライスでなく、ドライカレーライス。昭和時代に一部の駅で売られた駅弁向けメニューが、令和の都心で甦った。カレーのルーや風味は少なく、冷たいまま列車内で食べて問題ない味と迷惑にならない匂いを備えた。
2019(令和元)年9月に東海道新幹線の東京、品川、新横浜の各駅で発売か。白飯を細かいそぼろ、炒り卵、太いそぼろの三色で覆い、おかずはとり天、鶏つくね、鶏照焼、蒸し鶏。ただの鶏飯駅弁と思ったら、本当にがっつり鶏だらけ、中身がほぼ鶏と思えるような、骨太の駅弁だった。価格は2020年の購入時で950円、2022年1月27日から970円。
※2022年4月補訂:値上げを追記2019(平成31)年1月17日に、東海道新幹線の東京、品川、新横浜の各駅で発売。中身は白飯、鶏唐揚、マヨネーズ、アサリの和え物、昆布の佃煮、福神漬のみ。ふたの裏面に書かれるとおり、鶏唐揚5個中3個は江戸甘味噌のタレをまとい、アサリや昆布や福神漬はここでは東京ゆかりの食材だそうで、これで地域性を演出したのそうな。ちょっと変わった構成で、トゲのない外観やデザインや飯や鶏を印象に残す。価格は2019年の発売時や購入時で890円、同年8月時点で900円、2022年1月27日から920円。
※2022年4月補訂:値上げを追記2015(平成27)年7月の発売。2018(平成30)年8月のリニューアルか。長方形の容器に白飯を詰め、やきとり、とりそぼろ、つくね、煮玉子で覆う。茶色だらけ、鶏だらけの、モリモリ食べる駅弁であり、いい感じで没個性的な、広域販売の駅弁。東京駅〜新大阪駅の500km圏内で売られる。価格は2019年の購入時で920円、2022年1月27日から940円。
※2022年4月補訂:値上げを追記上記の駅弁「やきとり弁当」の、2017(平成29)年時点での姿。発売当初は長円形の容器で、中身にししとうや紅生姜の彩りがあった。
※2019年11月補訂:新版の収蔵で解説文を手直し東海道新幹線品川駅開業を記念してJR東海の子会社が順次投入を企てた19種類の弁当やサンドイッチの第一段として、2003(平成15)年9月15日に「こだわりの鶏照焼き重」の名前で発売。いつしか名前が「鶏照焼き重」と短くなるなど、リニューアルされたらしい。長方形の容器に白飯を詰め、鶏照焼を貼り、玉子そぼろと鶏そぼろですき間を埋め、枝豆で彩り、煮物とポテトサラダと紅生姜を添える。たしかに鶏照焼がメインの鶏飯。特徴や個性やくせのない分、新幹線の列車内のお弁当としてとても適するように思える。価格は2013年時点で850円、2014年時点で870円、2022年時点で890円、同年8月の購入時で930円。
上記の駅弁「鶏照焼き重」の、2004年時点での姿。薄く透明なプラ製トレーを、薄い紙の箱に収める、廃棄物の減量と質感の向上を両立させたような容器に、白飯を詰め、半分を宮崎産日南どりの鶏照焼で覆い、半分を玉子そぼろと鶏そぼろにネギ煮ときぬさやで覆っていた。締まりよりも柔らかさと食べやすさを持つ感じ。
※2022年9月補訂:新版の収蔵で解説文を手直し2019(令和元)年12月の発売で、伝統で人気の「チキン弁当」を置き換えた模様。ふたのカラフルなニワトリが「ケッコーなお味!」と鳴き、何羽もはじけるデザインは、おおよそ東海道新幹線の駅弁らしくない。中身は白飯を卵とじで覆い、タルタルソースをたっぷりまとう鶏肉揚を置き、スパゲティ、ゆでキャベツ、漬物などを添えるもの。だいぶ油っぽい風味もまた、はじけていた。2021年春頃までの販売か。
※2022年4月補訂:終売を追記下記のJRCP版チキン弁当の、2017(平成29)年時点での姿。と思ったら、調製元のフェイスブックに2017年6月15日新発売旨の記事があったので、いったん売り止めていた模様。その由来からNREのチキン弁当にそっくりな、オレンジ色でバスケット型のボール紙製容器と、チキンライスと鶏唐揚をそれぞれのトレーに詰める姿は、8年前に買ったときと同じ。鶏唐揚が減って、スパゲティが加わり、味がなんとなく、NRE版に比べてぼやけている気がした。価格は2017年の購入時で880円、2019年8月時点で900円。2019年中に終売。後継商品は「チキン南蛮弁当」か。
※2020年4月補訂:終売を追記2009(平成21)年3月1日に待望の復活を遂げた、JRCP版チキン弁当。日本食堂が国鉄の分割民営化で、JR東日本エリアの日本食堂とJR東海エリアのジェイダイナー東海などに分割された際に、「チキンバスケット」の名で販売されていた。
容器の構造や中身はかつての日本食堂の、そして現在のNREのチキン弁当と本当にそっくり。こちらの今回の鶏唐揚はショウガ味とターメリック(カレー)味の2種類が入っており、パプリカとレモンの添付で華やかさも出している。また、紙箱の開き方が異なるほか、アルファベット表記もあちらの「Chicken Bentou」に対してこちらは「CHICKEN LUNCH BOX」と差異を出す。日本食堂では「CHICKEN LUNCH」であった。
なお、今回の販売箇所は公式サイトで「東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪の駅売店、東海道新幹線車内販売」となっているが、中京や関西や車内で見掛けたという話はまだ聞いていない。味はおいしくなっているが、結局は野暮が人気の駅弁なので、東京圏以外では売れ筋にならない商品ではないかと思う。
調製元であるJRCPの「東海道新幹線 出張応援宣言!」の第2弾として、2011(平成23)年1月13日に発売。赤い素材を黒く塗った長方形の容器に、駅弁の名前と焼き鳥の写真をデザインしたボール紙のふたをする。中身は白御飯の上を玉子そぼろ、とりそぼろ、焼き鳥、ネギ焼き、ししとう、煮玉子で整然と覆い、ごぼうと紅生姜を添えるもの。
東京と品川と新横浜の各駅で販売されるものは「関東地区」として田舎味噌で、京都と新大阪の各駅で販売されるものは「関西地区」として白味噌で、それぞれ味付けされているという。今回は新横浜駅で購入したため、ふたには東京タワーと浅草の雷門の写真も見える。2015年7月に東京駅から新大阪駅まで共通の「やきとり弁当」910円へリニューアル。
※2016年4月補訂:リニューアルを追記2006(平成18)年までに発売の模様。角を落とした黒い長方形の容器に、茶色の模様に商品名と中身の一部を書いたボール紙のふたをして、ラップで包んで食品表示ラベルを貼る。中身は細かい玉子そぼろを振った鶏飯に、鶏ももとニンジンなどの煮物、鶏もも塩焼きに玉子焼とカマボコ、鶏つくね、蒸し鶏の梅チリソース和えと、駅弁の名前どおり本当に本当にトリだらけ。これだけうまい駅弁が、数年内の商品入替で取替消滅してしまうのは惜しいと思う。2014年頃までの販売か。
※2017年9月補訂:終売を追記