東京駅から電車で約25分。横浜市は神奈川県の東部で東京湾に面した、人口約380万人の港町。東京の衛星都市として人口日本一の市であるほか、異国情緒とウォーターフロントで多くの観光客も集める。駅弁は、大正時代からの駅弁屋がコンコースやホーム上や駅周辺各地に駅弁売店を構え、「シウマイ弁当」は日本一売れる駅弁とされる。1915(大正4)年8月15日開業、神奈川県横浜市西区高島2丁目。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」の、16シーズン目の「秋」版で、2023(令和5)年9月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県とのタイアップ企画。12年前から変わらない形の、秋の風景でできている掛紙は、その2011年から変わらなかった背景が「大観山からの富士山(箱根町)」に替わり、くりはま花の国のコスモス(横須賀市)が初登場。
中身は小田原産梅干の日の丸御飯、きのこごはん、三崎産マグロの生姜煮、三浦産芽ひじきとぶなしめじとこんにゃくの炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、かぼちゃ真丈煮、昔ながらのシウマイ3個など。前年のがんもどき煮を元に戻して、値段を50円上げた。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」の、15シーズン目の「秋」版で、2022(令和4)年9月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県とのタイアップ企画。11年前から変わらない形の、秋の風景でできている掛紙は、前年や前々年とまったく同じ絵柄。
中身は小田原産梅干の日の丸御飯、きのこごはん、三崎産マグロの生姜煮、三浦産芽ひじきとぶなしめじと油揚げの炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、大根漬、昔ながらのシウマイ3個など。前年の南瓜の真丈煮を、がんもどき煮に差し替えて、値段を40円上げた。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」で13シーズン目の「秋」版で、2020(令和2)年9月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県とのタイアップ企画。9年前から変わらない形の、秋の風景でできている掛紙には、箱根登山鉄道(箱根町)、大雄山最乗寺の紅葉(南足柄市)、花菜ガーデンの香りバラ(平塚市)が初登場。
中身は前年とまったく同じだった。小田原産梅干の日の丸御飯、きのこ御飯、三崎産マグロ生姜煮、ぶなしめじと三浦産芽ひじきと油揚げの炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、大根漬、昔ながらのシウマイ3個など。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」で12シーズン目の「秋」版で、2019(令和元)年9月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県とのタイアップ企画。5つの円写真には、ソレイユの丘のコスモス(横須賀市)、花菜ガーデンのコキア(平塚市)、小田原城菊花展(小田原市)が初登場。
中身は昨秋とほとんど同じ。かぼちゃの素揚げが真丈煮になり、大根漬からピリ辛が抜けただけ。小田原産梅干の日の丸御飯、きのこ御飯、三崎産マグロ生姜煮、ぶなしめじと三浦産芽ひじきと油揚げの炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、大根漬、昔ながらのシウマイ3個など。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」で11シーズン目の「秋」版で、2018(平成30)年9月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県とのタイアップ企画。5つの円写真は前年の秋と比べ過半が差し替わり、横浜市の日本大通のいちょう、湯河原町のもみじの郷、横須賀市のくりはま花の国が登場。
中身は昨秋とほぼ同じ。きのこごはんから鶏が抜け、炒め煮のさつま揚げが油揚げに変わっただけ。小田原産梅干の日の丸御飯、きのこ御飯、三崎産マグロ生姜煮、ぶなしめじと三浦産芽ひじきと油揚げの炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、大根漬、昔ながらのシウマイ3個など。値段は30円のアップ。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」で10シーズン目の「秋」版で、2017(平成29)年9月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県とのタイアップ企画。ただし「春」から引き続き、掛紙に「かながわ再発見」のアイコンがない。5つの円写真は前年の秋と比べ、小田原城が宮ヶ瀬湖に差し替わった。
中身は昨秋と同じ。煮物のシイタケがこんにゃくに替わっただけ。小田原産梅干の日の丸御飯、鶏きのこ御飯、三崎産マグロ生姜煮、ぶなしめじと三浦産芽ひじきと薩摩揚の炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、大根漬、昔ながらのシウマイ3個など。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」で9シーズン目の「秋」版で、2016(平成28)年9月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県とのタイアップ企画。芦ノ湖と富士山と神奈川の五景を使う掛紙のデザインは毎回恒例。前シーズンの2015年の秋版と比べて、源氏山公園の源頼朝像(鎌倉市)と南郷上ノ山公園の銀杏並木(葉山町)が新登場。
中身は前シーズンとまったく同じで、小田原産梅干の日の丸御飯、鶏きのこ御飯、三崎産マグロ生姜煮、ぶなしめじと三浦産芽ひじきと薩摩揚の炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、大根漬、昔ながらのシウマイ3個など。この年の9月1日の崎陽軒の弁当類値上げにより、価格は今回から30円アップの930円。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」で8シーズン目の「秋」版で、2015(平成27)年9月15日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県の「かながわ再発見キャンペーン」とのタイアップ企画。今回は前年より半月長い期間で販売した。
2014年の秋版と、掛紙はまったく、中身はほとんど同じ。小田原産梅干の日の丸御飯、鶏きのこ御飯、三崎産マグロ生姜煮、ぶなしめじと三浦産芽ひじきと薩摩揚の炒め煮、小田原蒲鉾、大学芋、大根漬、昔ながらのシウマイ3個など。販売期間は連続していないが、掛紙と中身が変わり映えしないくらい、販売が定着している。
2008(平成20)年に発売された「かながわ味わい弁当」で7シーズン目の「秋」版で、2014(平成26)年10月1日から11月30日までの販売で、やはり神奈川県の「かながわ再発見キャンペーン」とのタイアップ企画。今回は前年の倍となる2か月間の販売。この年から3月販売の「春のかながわ味わい弁当」が出たので、こちらには「秋の」の接頭辞を加えた。駅弁の名前を変えた以外は、掛紙も容器も中身も味も、前年の秋とまったく同じで、価格は50円のアップ。毎年出るのは売れているからだと思うが、商品としての位置付けがいまいち分からない。個人的には、キノコ飯も入るシウマイ弁当だと感じている。
下記の駅弁「かながわ味わい弁当」の2013(平成25)年版で、やはり神奈川県の「かながわ再発見キャンペーン」とのタイアップ企画として、10月1日から31日まで、神奈川エリアの崎陽軒各店で販売。販売期間、中身の左右というか上下が入れ替わる、掛紙写真の工場夜景がみなとみらいに差し替わるなど、間違い探しの範囲内での変化はある。
下記の駅弁「かながわ味わい弁当」の2012(平成24)年版で、神奈川県の「かながわ再発見キャンペーン」とのタイアップ企画として10月12日から11月11日まで、神奈川県内の崎陽軒各店で販売された駅弁。掛紙の絵柄は前年と同じだが、形状が縦長になり、写真の解説が加わった。
正方形から長方形に変わった容器の中身は前年とだいたい同じで、小田原産梅干の日の丸御飯、鶏きのこごはん、三浦産芽ひじきとマイタケと葉ダイコンの炒め煮、シイタケとニンジンの煮物、三崎産マグロの生姜煮、相模湾産ワラサの柚香焼、小田原かまぼこ、ごまさつま、タケノコ煮、シウマイ2個など。
下記の駅弁「かながわ味わい弁当」の2011(平成23)年版で、神奈川県の「がんばろう!日本 元気なかながわ再発見キャンペーン」への協力企画として、10月1日から31日まで神奈川県内の崎陽軒各店で販売された駅弁。掛紙はなぜか2008年版と同じで、今回の容器は正方形の発泡材枠。中身は従前とは大きく異なり、日の丸御飯と鶏きのこ御飯に、ワラサ照焼、かまぼこ、玉子焼、大学芋、シイタケやニンジンなどの煮物、マグロ吉野煮、タケノコ煮、シウマイ2個など。食材の産地でかなり神奈川が使われているそうな。
下記の駅弁「秋の神奈川味わい弁当」の2010(平成22)年版で、神奈川県の「かながわ再発見キャンペーン」への協力企画として、2010年10月1日から12月12日まで神奈川県内の崎陽軒各店で販売された駅弁。今回は容器を発泡材製に変えて、掛紙では神奈川県内の名所写真を並べており、その裏面に中身の解説が登場している。
中身は日の丸俵飯にワカサギフライ、マグロカツ、がんもどき、玉子焼とかまぼこ、ニンジン煮とタケノコ煮と菜の花漬、しらす、シウマイ2個、茶饅頭。中身のうち8種に神奈川県内の地名が結び付けられている。容器と御飯のせいか、B級グルメ感が増したような気がした。調製数が少ないのか、販売光景になかなか出会えない。
下記の駅弁「秋の神奈川味わい弁当」の2009(平成21)年版で、神奈川県の「秋の神奈川再発見キャンペーン」への協力企画として、2009年10月13日から30日まで神奈川県内の崎陽軒各店で販売された駅弁。シウマイ弁当と同じ容器を使用、神奈川各地の名所写真を丸盆に並べた掛紙の絵柄は、同キャンペーンのパンフレットと揃えている。
中身は紅葉型のニンジンを置いたキノコの炊込飯に、芦ノ湖産ワカサギのフライ、三崎港のワラサの照焼、小田原名物のカマボコ、シウマイ2個、玉子焼、鶏唐揚、タケノコ煮、サツマイモ、漬物。前年のほうがより賑やかで、よりシウマイ弁当に近かったと思う。
神奈川県観光協会の「秋の神奈川再発見キャンペーン」に協力して、2008(平成20)年10月13日から11月30日まで販売されたお弁当。シウマイ弁当と同じ容器にボール紙のふたをかけ、箱根や横浜や湘南など神奈川県内の観光名所の写真を掲載した掛紙をかける。中身はシウマイ弁当の俵飯をキノコ炊込飯に変え、シウマイ2個とマグロ照焼とアンズと昆布を抜く代わりに、を芦ノ湖のワカサギのフライと三崎のワラサの照焼を入れたもの。
この掛紙のデザイン、というより弁当の外観そのものが、観光キャンペーンの電車内中吊りポスターその他の広告に掲載されたものと同じである。その広告にはこんな弁当は実在しない旨の注記が付いていたので、無許可ではないと思うがお茶目にも駅弁屋が実在の弁当にしてしまった模様。崎陽軒が横浜ではなく神奈川を前面に出した商品を売ることも、珍しいと思う。