博多駅から九州新幹線で約40分。熊本市は九州の真ん中に位置する、人口約74万人の政令指定都市かつ県庁所在地の城下町。立派な城と豊かな水を誇る、九州第三の大都市。駅弁は1896(明治29)年から売られたが2013(平成25)年に撤退、2010年代に駅弁屋となった惣菜店も2018(平成30)年に撤退、現在は新八代駅や出水駅の駅弁が、駅のコンビニで売られる。1891(明治24)年7月1日開業、熊本県熊本市西区春日三丁目。
熊本駅のファミリーマートでは、2022(令和4)年5月までに発売か。熊本駅から徒歩2分のステーキとハンバーグのレストラン「五車堂」(ごしゃどう)のカツサンドが、熊本駅の駅弁売り場へ派手に進出した。商品名は赤文字の「ヒレヒレ」だろうか。英字で「PORK FILLET CUTLET SAND」、食品表示で「調理パン(ヒレカツサンド)」とある。この黒い紙箱に、ヒレカツのソース漬けを耳なし食パンで挟んだカツサンドが2切れだけ収まる。このソースが、五車堂が創業以来70年以上にわたり大切に作り続けてきた秘伝なんだとか。価格は駅では630円、ネット通販や店舗で買うと540円。
熊本駅のファミリーマートでは、2022(令和4)年5月までに発売か。熊本駅から徒歩2分のステーキとハンバーグのレストラン「五車堂」(ごしゃどう)のカツサンドが、熊本駅の駅弁売り場へ派手に進出した。商品名は赤文字の「ヒレメン」だろうか。英字で「FILLET&MINCED CUTLET SAND」、食品表示で「調理パン(ヒレカツサンド・メンチカツサンド)」とある。この黒と赤の紙箱に、ヒレカツとメンチカツのソース漬けを耳なし食パンで挟んだカツサンドが、1切れずつ収まる。このソースが、五車堂が創業以来70年以上にわたり大切に作り続けてきた秘伝なんだとか。価格は駅では630円、ネット通販や店舗で買うと540円。
2023年末の熊本駅で初めて見たが、すでに上記の「ヒレヒレ」「ヒレメン」と一緒に発売か。英字で「MINCED MEAT CUTLET SAND」、食品表示で「調理パン(メンチカツサンド)」とある。この赤い紙箱に、メンチカツのソース漬けを耳なし食パンで挟んだカツサンドが2切れ収まる。このソースが、五車堂が創業以来70年以上にわたり大切に作り続けてきた秘伝なんだとか。価格は駅では630円、ネット通販や店舗で買うと540円。
JR九州の駅弁キャンペーン「第12回九州駅弁グランプリ」へのエントリーに合わせ、2016(平成28)年10月に熊本駅と新八代駅で発売か。以下のとおり過去に3回以上買ったことがあるような色と形とキャラクターの容器だが、今回は調製元が異なる。中身は鶏飯を刻み海苔と錦糸卵と鶏肉の刻みのストライプで覆い、タマゴと菜の花と大根桜漬などを添える、つまりかしわめし。味もだいたい、九州駅弁のかしわめし。この中身で1,500円もする、値段の高さに驚いた。
JR九州の駅弁キャンペーン「第12回九州駅弁グランプリ」へのエントリーに合わせ、2016(平成28)年10月の発売か。長方形の容器に白御飯を詰め、牛肉煮を載せ、焼き豆腐、ニンジン、シイタケ、青ネギ、糸こんにゃくなどを添える。つまり、すき焼きの肉と具を別に詰める。牛肉が他の駅弁のようにシワシワでなく、薄く平たいものが多く混じり、牛肉煮なのにサクサク、ボソボソした味を感じる個性作。味付けでなく肉質で、飯のおかずによく合う。調製元の駅からの撤退により、2018年3月頃までに終売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2016(平成28)年10月22日に購入した、熊本駅弁の掛紙。上記の1年半後と同じ。容器や中身や価格も同じ。当時の掛紙には、九州鉄道営業会「九州駅弁」と、JR九州「2016九州駅弁グランプリ」のロゴマークが貼られていた。
2016(平成28)年9月にイトーヨーカドーの駅弁大会で、10月に現地でデビューか。同年のJR九州の駅弁キャンペーン「第12回九州駅弁グランプリ」にエントリー。見てのとおり、従前の下記「くまもとあか牛ランチBOX」のリニューアル品である。
熊本県のキャラクター「くまモン」を描くプラスティック製の黒い容器をそのままに、パッケージのデザインをまた変えて、中身は茶飯を牛そぼろと錦糸卵と鶏照焼と高菜などで覆う、つまり牛肉煮を鶏照焼に替えただけ。その熊本県産「大阿蘇どり」は、照焼というよりはむしろ煮付けで、焼鳥サイズのサクサク、ボソボソした肉片は、そこそこあっさり。
熊本駅弁「くまもとあか牛ランチBOX」の、2015年時点での姿。くまモンのプラスティック製容器をそのままに、パッケージの絵柄でくまモンが大きくなり、肥薩おれんじ鉄道の写真は上面から側面へ追いやられ、中身の牛肉は小さくなった。御飯の上に、牛すき焼き、錦糸卵、牛そぼろでストライプを描き、高菜漬、酢レンコン、紅生姜を添える。
下記の駅弁「くまもとあか牛ランチBOX」の、購入2か月後の姿。今回も現地でなく、駅弁催事での購入。早くもパッケージと中身が変わった。パッケージに大きく描かれていた「くまモン」が小さくなって海が見え、中身から煮玉子が消えて錦糸卵が加わった。名前や容器や価格は変わらず、パサパサの味も変わらなかった。
秋冬の駅弁催事シーズンに向けて、2013(平成25)年の秋までに発売か。調製元は出水駅の駅弁屋であるが、出水駅の駅弁と紹介されることはなく、販売箇所によって熊本駅弁とも鹿児島中央駅弁とも、あるいは東京駅の駅弁とも紹介される。ここでは見た目で熊本駅弁として収蔵。
熊本県のキャラクター「くまモン」を描いた真っ黒なプラスティック製容器に、熊本県産米「森のくまさん」の味付飯を詰め、くまもとあか牛の牛肉煮で覆い、ゆで卵、レンコン酢漬け、きんぴらごぼう、高菜漬、ドライかぼちゃとドライにんじんを添える。つまり牛丼駅弁。輸送の影響か、飯も肉もパサパサで、褐毛和種の豊かな赤身の味はどこにもなかった。
黒い容器を収めるボール紙のパッケージには、肥薩おれんじ鉄道の写真を使う。2004年3月の九州新幹線鹿児島ルートの部分開業に伴い、政府与党申し合わせにより並行在来線である鹿児島本線の八代駅から川内駅までの区間がJRでなくなるため、熊本県と鹿児島県が共同で第3セクター鉄道会社を起こし、これに転換した。かつて全長200メートル前後の特急列車が往来した風光明媚な路線を、写真のようなディーゼルカーがだいたい1両で、ほぼ各駅停車でトコトコ走る。年間で約2億円の赤字が悩み。
2008(平成20)年の10月までに発売。長方形のプラ製の惣菜容器に透明なふたをして輪ゴムで留め、商品名に阿蘇のような風景を描いた掛紙を巻き、テープと食品表示ラベルで留める。中身は茶飯の上を太い錦糸卵で覆い、鶏照焼のスライスをふんだんに載せて、辛子れんこん、切り干し大根、桜漬などを添えるもの。柔らかさと締まりが程良い、具だくさんでなかなかうまい鶏肉弁当。価格は2009年の購入時で820円、2016年時点で1,000円。
熊本駅で国鉄時代からの駅弁屋より大きい顔をして弁当を売っていた調製元のニシコーは、おそらく2007年10月までに九州鉄道営業会に加盟し、JR九州が認める公式な九州の駅弁屋となった。調製元の駅からの撤退により、2018年3月頃までに終売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2013(平成25)年10月のJR九州の駅弁キャンペーン「第10回九州駅弁グランプリ」の開始に合わせて発売し、同キャンペーンにエントリー。サフランライスをピザチキンと目玉焼きで覆い、ブロッコリーとウインナーとポテトを添える。ピザチキンとは、「肥後のうまか赤鶏」のもも肉を、ピザ風に焼き上げたものだそうな。名前も見た目もだいぶ個性的な洋食弁当。しかし賞を得ることなく、話題になることなく、そもそも収穫報告さえも聞かれず、キャンペーンの終了とともに、半年ほどで終売か。
新幹線熊本駅の床置き形キヨスクで、八代駅の駅弁とともに売られた商品。この「肉巻き」が通常版で、他に売店では「大葉入り肉巻き」が300円で、「チーズ肉巻き」が350円で販売されていた。市販の肉まんやハンバーガーと同じような包装紙に、熊本県阿蘇産の白御飯を九州産の豚肉で目張りしたおにぎりが、真空パックで1個収まる。空弁でも何度か出会っている内容と味。包装紙に「くまモン」のシールまで貼り熊本をアピールするが、ブランドネームや商品そのものは神奈川や長野にもあるフランチャイズチェーンの製品。
なお、2013年2月の訪問では、この商品の取り扱いがなかったため、今は駅では売られていないのではと思う。
※2013年3月補訂:終売を追記おそらく第6回のJR九州「九州駅弁ランキング」の開催に合わせて、2009(平成21)年10月に発売か。駅弁の名前には「おいしい」の九州における方言「うまか」、馬肉の使用を示す「うま」とその俗称「さくら」がかけられており、さらに2011年3月開業の九州新幹線の列車名のひとつに「さくら」が付いたことも加わった。
黒いトレーを接着した容器に透明なふたをして、草原の風景と馬の漢字を模した馬などを描いた掛紙で巻く。中身は御飯の上に焼いた馬肉を敷き詰めてグリーンピースを振り、パスタサラダ、ニンジン煮、がんも煮、高菜刻みを添えるもの。
駅弁の名前と掛紙で馬肉を使った弁当であることが明らかであるから、熊本や長野や青森あたりで馬肉に親しんでいないと購入する前から抵抗を示すと思うが、この馬丼の味や見栄えについて、牛丼や豚丼とは何かが違うとは感じるものの、固かったり臭かったりするものではない。従来の駅弁屋が前面に出さなかった熊本の個性をアピールする存在として、ここにいつまでもいてほしい駅弁だと思う。2012年までの販売か。
※2016年11月補訂:終売を追記2012(平成24)年2月1〜14日に熊本県熊本市の鶴屋百貨店で開催された「第49回全国有名駅弁当とうまいもの大会」で、熊本駅の駅弁として先行実演販売されたお弁当。真っ黒なボール紙製容器に、熊本県のキャラクター「くまモン」や中身のイメージ写真を印刷した掛紙をかけ、くまモンの風呂敷で包む。中身は茶飯の上に刻み海苔を振り、串で棒状に伸ばした鶏手羽肉「とめ手羽」をひとつ置き、馬肉炭火焼、からしれんこん、高菜漬などを添えるもの。
見た目にかわいらしく、食べておいしいお弁当であるとは思ったものの、名古屋名物の手羽先もそうだが味は良くても非常に食べにくく、居酒屋ではともかく駅弁にはとても向かない食材だと感じた。しかもこの商品が熊本駅で販売されたという話はまったく聞かないため、やはりというか、残念ながら疑義駅弁で終わった模様。とめ手羽そのものは調製元がチェーン展開する同じ名前の九州居酒屋のメニューとして、東名阪や福岡などで食べることができる。