東京と日本の中央駅。東海道・山陽・東北・上越・山形・秋田・北陸の各新幹線、東海道・中央・総武・東北の各線、山手線や京浜東北線などの電車が、一日あたり3000本以上行き交い、100万人以上の利用者で終日賑わう。駅弁はJRの子会社が調製するもので100種類以上とも、エキナカの商品を含めて400種類以上とも、デパ地下の弁当を含めて1000種類以上ともいわれる、世界一の駅弁販売駅。1914(大正3)年12月20日開業、東京都千代田区丸の内1丁目。
2023(令和5)年11月29日に東京駅などで発売。前年までの冬の季節の高級駅弁「季節弁当冬の彩り」が、このシーズンにはこのようなデパ地下弁当になった。紙のふたは掛紙に替わり、容器は二段になり、駅弁マークが消えた。長方形の容器を二段に重ねて、下段には茶飯を詰めてホタテなどを載せ、上段はおかずで赤魚白醤油焼、鶏唐揚だし風味、いかメンチ、ゆず入り笹蒲鉾、玉子焼、切干大根サラダ、カボチャやごぼうなどの江戸うま煮、黒豆煮を詰める。2月下旬頃までの販売。
2023(令和5)年9月に東京駅などで発売。毎年9月頃から11月頃まで売られる、東京エリアの季節の高級駅弁の2023年版。前年の「松茸ごはん弁当」を改称し、平面の容器を二段重ねにして、価格を据え置いた。以前は商品名に宣伝文と中身の写真と駅弁マークを掲載したふたを、商品名とブランド名のみの紙帯に差し替えており、駅弁でなくデパ地下弁当にみえる。
今回の中身は、下段に松茸ごはん、上段におかずとして、にしん煮付、ホタテ風味フライ、なす揚げ煮、舞茸煮、白身魚真丈揚、焼き合鴨辛子風味、豆腐田楽、切昆布煮、さつま芋甘露煮、銀杏串、江戸うま煮、和菓子。そんなおしながきを添付し、下記のとおり出てきたり失われたりを繰り返した高級感を戻した感じ。
この名前と姿では、2022(令和4)年2月までに発売か。2月頃から5月頃まで販売される、2020年代の東京駅の、季節の高級駅弁。中身はたけのこごはんと、さわら柚香焼、鶏肉のねぎ味噌だれ焼、玉葱入りさつま揚、玉子焼、鯛磯辺揚、じゃが芋もち、こごみ醤油漬、はすのしそ酢和え、人参や蒟蒻などの江戸うま煮、桜餅。見た目どおりの春らしさか。調製元は2023年4月から、「日本ばし大増」ブランドのJR東日本クロスステーション。
この名前と姿では、2021(令和3)年12月までに発売か。12月頃から2月頃まで販売される、2020年代の東京駅の、季節の高級駅弁。中身は帆立を載せた彩り茶飯と、ぶり柚香焼、いかメンチ、笹蒲鉾柚子風味、はすきんぴら、合鴨辛子風味、玉子焼、切干大根と昆布の和え物、はじかみ、カニ入り信田巻煮などの江戸うま煮、黒豆蜜煮。見た目どおりの冬らしさか。
今回は2023(令和5)年1月1日から3日まで東京駅で販売。2000年代の中頃からあるかもしれない、2018(平成30)年からこの名前で売られる、正月三が日限定の駅弁。二段重ねの容器を、桃色で鞠模様の風呂敷で包み、大きな食品表示ラベルを貼る。
毎年変わる中身の、今回の「卯」はおしながきによると、上段を「壱の重」として有頭海老煮、牛肉煮、きんぴら、グリーンピース、きくらげ入りさつま揚、帆立煮串、紅白なます、いくら醤油漬、玉子焼、蒲鉾、一口にしん昆布巻、江戸うま煮、黒豆煮、金粉。下段を「弐の重」として赤飯と栗煮に白飯と刻み梅と寿昆布。この水準の折詰を駅弁売店で気軽に買えるのは、東京ならでは。
この名前と姿では、2021(令和3)年9月の発売か。9〜11月に販売される、2020年代の東京駅の、季節の高級駅弁。中身はマツタケ入り御飯にマツタケのスライスなどを載せ、ニシン煮、カボチャやしいたけやがんもなどの煮物、ナスの揚げ煮、さつまいも、切昆布煮、玉子焼、焼き合鴨、薩摩揚げ、白身魚しんじょう、ぎんなん串、和菓子など。見た目どおりの秋らしさ。従前に「松茸ごはん折詰」の名で二重折にて売られ、東京駅でも買えた日本ばし大増のデパ地下弁当が、同じ雰囲気と駅弁の機能を持って、日本レストランエンタプライズの季節の高級駅弁を置き換えた。2023年は「松茸ごはん折詰」にチェンジ。
2000(平成12)年の秋に始まる、東京駅の季節の高級駅弁のうち、2020(令和2)年の夏バージョンで、5月頃から8月頃までの販売か。今回からシリーズの名前が「吹き寄せ弁当」から「季節折詰」に変わり、季節の名前から修飾を消し、掛紙改め紙帯から駅弁マークその他駅弁を思わせるものを省き、東京の老舗弁当店「日本ばし大増」の商品となった感じ。東京駅や羽田空港などに加えて、デパ地下などの「日本ばし大増」の店舗でも、同じ姿で売られる。
今回の中身は、下段の「弐の重」に酢飯を敷き、イクラ、カニ、錦糸卵、セリ。上段の「壱の重」はおかずで、サーモン味噌漬焼、玉子焼、青菜の胡麻和え、ハス梅酢漬、鶏天、ホタテ風味フライ、パプリカ、ニンジンやシイタケなどの煮物、ドライトマト、和菓子。紙帯と同じ絵柄で、おしながきが付いていた。作る所が変わったわけではないので、雰囲気は従前と変わらない、常温でいただけるかわりに味が濃いめで水気が薄めの、駅弁としての高級折詰の味をしていた。
2000(平成12)年の秋に発売。現在は東京、品川、新宿、上野、大宮の各駅で、3月から5月まで「春小町」、6月から8月まで「なつ」、9月から11月まで「秋露のささやき」が販売されている、季節の高級駅弁。これは2013年の春版で、2013年3月1日から5月14日までの販売。今回の松花堂の中身は、タケノコ御飯、ハマグリ入りゆば巻きやがんもやフキやレンコンなどの煮物、タケノコやキスやタコの揚げ物、メバル漬焼、海藻入り薩摩揚、ニシン甘露煮、ソラマメなど。御飯の香りにうっとりし、今回は煮物と揚げ物が心地よい感じ。掛紙がつやつやしていた。値段は2000年の発売時で1,300円、2014年から1,350円。これらの吹き寄せ弁当シリーズは、2020年の春で終了か。
※2021年3月補訂:終売を追記2000(平成12)年の秋に発売。現在は東京、品川、新宿、上野、大宮の各駅で、3月から5月まで「春小町」、6月から8月まで「なつ」、9月から11月まで「秋露のささやき」が販売されている、季節の高級駅弁。これは2004年の秋版。大きな正方形のふた付き容器に、紅葉を描いた掛紙をかけて金色のゴムでしばる。中身は松花堂弁当のように四分割され、それぞれにいくらと松茸が載る茶飯、人参やナスや里芋などの煮物、鯛南蛮漬や焼エリンギやタコの天ぷらや南瓜など、焼鮭にカキ味噌焼に芋胡麻和などが入る。欠点は使いにくいおしぼりとふにゃりと強度のない容器くらいで、食欲の秋を心地よく満たす内容。値段は2000年の発売時で1,300円、2014年から1,350円。これらの吹き寄せ弁当シリーズは、2020年の春で終了か。
※2021年3月補訂:終売を追記2000(平成12)年の秋に発売。現在は東京、品川、新宿、上野、大宮の各駅で、3月から5月まで「春小町」、6月から8月まで「なつ」、9月から11月まで「秋露のささやき」が販売されている、季節の高級駅弁。2019年までは、12月から翌年2月の「冬の彩」があった。
これは2012年版で、2012年12月1日から翌年2月末までの販売。このシリーズを1年間買わないうちに、接頭辞が「吹き寄せ弁当」から「季節の吹き寄せ」に変わった。東京駅の駅弁売店の名前も変わったが、あとは特に変化がない。今回の中身はホタテ御飯、シイタケ肉詰やダイコンやサトイモなどの煮物、アンコウやタケノコやコンニャクなどの揚げ物、マダラ醤油焼、タコ旨煮、黒豆、江戸巻など。
※2020年12月補訂:終売を追記季節の高級駅弁の2011〜2012年の冬版で、2011年12月1日から翌年2月末までの販売。下記の「春」と同じ容器と価格で、今回の中身はホタテ御飯、カボチャやダイコンなどの煮物、カニとアンコウとピーマンの揚げ物、タラ柚庵焼、カニ爪焼、玉子焼、なます、温州みかんのわらびもちなど。内容にも味にも、定番の安心感があった。
「冬」の名が付く駅弁は横浜駅「おべんとう冬」だけだと思っていたら、従来は「富有の華」を名乗っていたこのシリーズが「冬の彩」になっていた。2010年からそうなった模様。
季節の高級駅弁の2011年の春版で、おそらく2月中旬から5月上旬までの販売。ふたに縁の付いた木目柄な正方形の容器に、桜の色と花でデザインされた掛紙を巻く。中身は有機認証米秋田県産あきたこまちのタケノコ御飯に、サトイモやコンニャクなどの煮物、有頭海老、鶏肉ごぼう巻、玉子焼、タケノコとコーンのサラダ、メバル漬焼、タケノコ磯部揚、薩摩揚、こごみ天ぷらなど。
しばらく買わないうちに、掛紙から年の表記が消え、容器が少し小さくなった気がする。一方で価格及び良好な味と雰囲気は据え置かれている感じ。季節の吹き寄せ弁当シリーズは東京駅で売上が一番とテレビで紹介されており、各駅の合計だと思うが3か月で10万個も売れているのだそうな。
季節の高級駅弁の2005年の夏版で、6月27日に発売。大きな正方形のふた付き容器に、花火風の柄を描いた掛紙をかけて金色のゴムでしばる。中身は松花堂弁当のように四分割され、それぞれに茎わかめとイクラが載る茶飯、ナスや椎茸などの煮物、焼サワラや串湯葉やウナギやハモなど、アスパラコーンや海老すり身などの揚げ物など。いつもの雰囲気の高級弁当で、今回は特に茶飯がおいしく感じられた。掛紙に調製年が印刷されるので、旅の頻度が数年に一度であれば記念になると思う。
東京駅などの季節の高級駅弁について、2018年までは5月から6月までの初夏バージョン「青葉の宴」があった。これは2005年の初夏版で、5月16日に発売。大きな正方形のふた付き容器に、青葉を描いた掛紙をかけて金色のゴムでしばる。中身は松花堂弁当のように四分割され、それぞれにしその実が載る茶飯、ナスやかぼちゃなどの煮物、赤魚白醤油焼にホッキ貝にゆば田楽など、鴨あられ揚げにハゼ天に川海老や鮎の唐揚など。掛紙に調製年が印刷されるので、旅の頻度が数年に一度であれば記念になると思う。
公式サイトなどで告知がないまま、2005(平成17)年5月3日から5日までの限定で販売された駅弁。NREは他にも特定日にちなんだ高級駅弁を出しているらしい。ひょうたん型の容器を草色の和紙風風呂敷で包み「子供の日」シールと食品表示ラベルを貼る。
中身はお品書きに書かれ、ひょうたん型の白御飯に金粉付き俵型赤飯、焼サワラや玉子焼や海老に里芋などの煮物、ハゼ天にホッキ貝にバイ貝など、そしてかしわもちひとつ。里芋や玉子焼や人参もひょうたん型だし、ひょうたんそのものも入っている。無名駅弁の枠にはめるのが惜しい、手の込んだ高級弁当。
2004(平成16)年4月に発売した高級季節駅弁。正方形の木目調容器に黄緑色ベースの掛紙をかけてゴムで留める。中身はイクラが載る山菜おこわと笹寿司に焼鯖、玉子焼、甘海老唐揚、蟹爪薩摩揚、カボチャなどの煮物、タケノコ磯辺揚などなど、上品なおかずだらけの内容。
この駅弁に価格を除き悪く言う要素は何もない。しかし、「極附弁当」を筆頭とする高額駅弁のヒットで、NREはこのようなお札一枚で買えない駅弁を次々に投入しており、この調子ではそのうち東京駅から千円未満の駅弁が消えてしまうかもしれない。旅の友がコンビニ弁当か高額駅弁かの二者択一では寂しい。
季節の高級駅弁の2003年の冬版で、12月1日の発売。正方形の木目調容器に掛紙を巻いて、金色のゴムでしばる。中身は鮭いくら飯にカキ、イカ、ブリ、鴨、甘エビ、カニ、ふぐなど。うたい文句「贅沢な冬の味覚」そのままな、高価でおいしく味気もある、通常料金のきっぷやツアーに似合いそうな駅弁。「NRE大増」総料理長の朱印付きお品書きが入っている。