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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本・JR東海 東京(とうきょう)駅 JR Tokyo Station
2017(平成29)年1月訪問 GoogleMap「東京駅」

駅名標 駅舎 駅構内

東京と日本の中央駅。東海道・山陽・東北・上越・山形・秋田・北陸の各新幹線、東海道・中央・総武・東北の各線、山手線や京浜東北線などの電車が、一日あたり3000本以上行き交い、100万人以上の利用者で終日賑わう。駅弁はJR東日本やJR東海の子会社のもので約100種類とも、エキナカの商品を含め400種類以上とも、デパ地下の弁当を含め1000種類以上とも言われ、さらに全国各地の駅弁も集まり、こちらも日本最大。1914(大正3)年12月20日開業、東京都千代田区丸の内1丁目。

東京弁当(1,850円)Tokyo Bento
2022年12月24日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Dec. 24, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2002(平成14)年10月1日に発売。紙製ながら強度も質感も杉材を思わせる黒塗りの容器に、2012(平成24)年10月に復原された東京駅丸の内駅舎を描いた掛紙をかけて、金色のゴムで留める。中身は三分割された区画に御飯、おかず・デザート、煮物を配置する幕の内弁当風の構成。

焼鮭は人形町魚久のキングサーモン京粕漬、煮物は浅草今半の牛肉たけのこ、玉子焼はすし玉青木、蒲鉾は日本ばし神茂、芋ようかんは舟和、つぼ漬は酒悦という具合に、東京都内の老舗店の食材を詰めている。中身に妥協がない分、値段も妥協がない。価格は2014年時点で1,650円、2019年時点で1,680円、同年10月時点で1,850円。

※2023年3月補訂:写真を更新
※2019年11月補訂:写真を更新し解説文を手直し
※2017年7月補訂:値上げを追記
販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本ばし大増 東京都荒川区西尾久7−48−1 03(3810)7334 https://foods.jr-cross.co.jp/

【掛紙】東京弁当(1,680円)2019年10月26日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Tokyo Bento

掛紙 中身

2019(令和元)年10月26日に購入した、東京駅弁の掛紙。東京弁当の掛紙の絵柄は時々変わり、この時は旧東京郵便局側、商業施設「KITTE」側から見た、青空に映える東京駅丸の内復原駅舎だった。容器もいつしか、黒から茶色に変化。容器の構造と中身のコンセプトは変わらない。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本ばし大増 東京都荒川区西尾久7−48−1 03(3810)7334

【掛紙】東京弁当(1,600円)2003年2月2日に東京駅の駅弁売店で購入
Tokyo Bento

掛紙 中身

2003(平成15)年2月2日に購入した、東京駅弁の掛紙。上記の駅弁「東京弁当」の、発売当時の姿。内容はおおむね変わらない。当時の掛紙の絵柄は、戦災を受ける前の三階建東京駅煉瓦造駅舎を描いたもの。この駅舎「東京駅丸の内本屋」は、2003(平成15)年に重要文化財に認定される予定で、2006(平成18)年までの予定で竣工時の三階建に戻される予定で工事が進められていた。

※2019年11月補訂:新版の収蔵で解説文を手直し
※2017年7月補訂:値上げを追記
販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本レストランエンタプライズ 東京都港区高輪2−19−13 03(5798)8075

銀幕(1,400円)2018年8月25日に東京駅グランスタ臨時駅弁売店で購入
Ginmaku

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2018(平成30)年8月16日に発売。同年同月6〜26日に、東京駅の地下1階の商業施設「グランスタダイニング」で駅弁の臨時販売を実施、その中で過去にここにあった駅弁「銀幕」が復活した。臨時販売の終了後も販売が継続されている。

東京日本橋の錦絵を模した絵柄の掛紙を使用、裏面におしながきを記す。中身は銀しゃりと南高梅の日の丸御飯に、銀鮭の粕漬焼、銀箔を添えた黒豆煮、江戸うま煮とあるサトイモやゴボウなどの煮物、江戸巻とある玉子焼、カニ蒲鉾に味付おかかなど。前作と同じく、東京駅の待ち合わせのシンボルだった「銀の鈴」にちなみ、ゴムひもに小さなスズが付く。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本ばし大増 東京都荒川区西尾久7−48−1 03(3810)7334 https://nihonbashidaimasu.co.jp/

【終売】銀幕(1,800円)2007年11月3日に東京駅グランスタ「駅弁屋 極」で購入
Ginmaku (end of sales)

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東京駅の改札内地下通路の商業開発「グランスタ」内テナント「駅弁屋 極」のオープンに伴い、2007年10月25日に同店限定販売駅弁として発売。駅弁の名前は「銀の鈴幕之内弁当〜日本ばし〜銀幕」とも紹介される。深さのある長方形の紙箱に銀色のふたをして食品表示ラベルを貼り、日本橋の錦絵と駅弁の名前を描いた掛紙をかけて、鈴を付けたゴムでしばる。

中身は銀粉付き日の丸銀シャリ(御飯)、銀鮭塩焼き、銀ダラ煮付け、銀杏、小エビの銀ぷら、和菓子の銀つば、鈴型の小芋など。これらの銀づくし鈴づくしは、東京駅流浪の待合せ目印で、グランスタのオープンとともにその構内に新調された四代目「銀の鈴」にちなむ。

割りばしにヒノキを使い、おかずの一部に東京の老舗を組み込んだ、「大人の休日」以来の流れをくむ東京駅高級コンセプト駅弁。風味は当然に良いが、中身の見栄えでは200円安い自社製「東京弁当」に劣る印象で、売店の周囲をこれより安くて出来立ての惣菜屋で囲まれるとなると、商品としての存続が厳しく思える。同売店の2012年7月2日限りでの閉店により、現在は売られていないものと思われる。

※2013年8月補訂:終売を追記
販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 NRE大増 東京店 東京都台東区東上野2−18−1 03(3810)7551

東京駅丸の内駅舎赤レンガ豚蒲焼乃巻弁当(1,180円)2020年10月17日に東京駅の商業施設「グランスタダイニング」で購入
Tokyo-Eki Marunouchi-Ekisha Akarenga Buta Kabayaki no Maki Bento

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2018(平成30)年4〜5月のゴールデンウィークに発売か。駅弁売店でなく、東京駅の地下の商業施設「グランスタダイニング」のテナントが販売するお弁当で、三大都市圏の商業施設で手広く売られる「笹八」「ゐざさ」「中谷本舗」ブランドの弁当群のひとつ。名前からして、東京駅でのみ売られる商品と考えられる。

白飯をタレがしたたる豚焼肉で巻いた物を8個と、半身の煮玉子、煮物、大根と小松菜の和え物を黒い折箱にはめて、赤レンガの色と絵柄を持つ包装紙に包んでいた。軽食に持て余し、一食には足りない分量感。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 中谷本舗 笹八グランスタ東京店 東京都千代田区丸の内1−9−1 JR東日本東京駅地下1Fグランスタ東京内 0120-515-338

TOYOKEN SINCE 1889(ブラックカレーパン)(380円)2020年10月17日に東京駅の商業施設「グランスタ東京」地下のレストラン「東洋軒」で購入
Toyoken Since 1889 (Black Curry Bread)

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2020(令和2)年8月3日に東京駅の1階と地下で拡張オープンした商業施設「グランスタ東京」に入居するテナント「東洋軒」の店頭で販売する商品。専用の真っ黒な紙箱に、やはり真っ黒な揚げパンが1本収まり、その中身もまた真っ黒なカレーソースだった。触れて甘く濃厚で、後に辛い味。ブラックカレーは東洋軒の看板メニューである。

東洋軒は1889(明治22)年に、当時の東京府東京市芝区三田四国町で創業し、1897(明治30)年に西洋料理店を開店。現在は1950(明治25)年に暖簾分けした三重県津市の店が残り、ここが現在は東京や名古屋に進出している。東洋軒はまた、1922(大正11)年から1938(昭和13)年まで、鉄道省(旧国鉄〜現JR)で列車食堂を営んだ名門でもある。店舗には洋食文化の草分けや宮内省御用達とのみ記されていたが、もしこのような鉄道や東京駅との古いつながりで、今回東京駅に進出したか誘致されたとしたら、鉄道史への深い造詣が要る、相当にマニアックな話になると思う。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 東洋軒 三重県津市丸之内29−17 連絡先の記載なし https://www.touyouken.co.jp/

STATION RESTAURANT THE CENTRAL TOKYO(特製カツサンド)(900円)2020年10月17日に東京駅グランスタのレストラン「STATION RESTAURANT THE CENTRAL TOKYO」で購入
Station Restaurant The Central Tokyo (Cutlet Sandwiches)

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2020(令和2)年8月3日に東京駅の1階と地下で拡張オープンした商業施設「グランスタ東京」に入居するテナント「STATION RESTAURANT THE CENTRAL TOKYO」の店頭で販売する商品。店名は異なるが、2016(平成28)年2月に閉店したグランスタダイニング1階のレストラン「日本食堂」と、位置や内装やメニューに、鉄道の食堂車を模したコンセプトが、とてもよく似ている。

無地の茶色い紙箱に、ロースカツのソース漬けを、マヨネーズを塗った耳なし食パンで挟んで3切れを詰め、店名のシールで留める。中身や味も値段もやはり、過去に閉店した日本食堂で買えた「特製デミ・カツサンド」にそっくり。当時の日本レストランエンタプライズは、2020年4月のJR東日本の子会社再編でJR東日本フーズとなり、このレストランを運営する。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 JR東日本フーズ 東京都千代田区丸の内1−9−1 JR東京駅構内 グランスタ東京地下1階 Station Restaurant THE CENTRAL グランスタ東京 連絡先の記載なし https://www.jr-foods.co.jp/

特製東京駅赤レンガパウンドケーキ(1,200円)2014年5月16日に東京駅グランスタ「日本食堂」で購入
Tokusei Tokyo-Eki Akarenga Pound Cake

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東北新幹線新青森開業に合わせて2010(平成22)年12月4日に開業した、東京駅構内食品街「グランスタダイニング」内のレストラン「日本食堂」で販売された土産品。そのレストランのロゴマークを印刷した紙箱に、ラップで密封したパウンドケーキを1本のみを収める。

「塩キャラメル味」の括弧書きが付くが、他の味はこの売店では出ていないと思われる。重量も密度も味もずっしりした、キャラメルかカラメルの味。駅構内工事を理由に食品街の全店舗が閉店したため、2016(平成28)年2月限りで終売。この商品は2017(平成29)年の秋頃に、東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」のレジ横商品として復活している。

※2018年8月補訂:販売再開を追記
販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本レストランエンタプライズ 東京都港区高輪2−19−13 高輪センタービル11F 連絡先の記載なし https://foods.jr-cross.co.jp/

古市庵(銀の鈴弁当)(875円)2013年12月20日に東京駅の駅弁売店で予約購入
Koichian

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東京駅の銀の鈴弁当の、2013(平成25)年時点での姿。おいなりさんがイクラ軍艦巻に、鶏照焼が鶏唐揚に、煮物類が有頭海老やチキンボールに、それぞれ変わったような気がするが、内容や雰囲気はおおむね変わらない。変わったのは容器であり、名称が鮮明な駅弁らしい感じから、名前の分からないデパ地下弁当のような感じに変わってしまった。というのも、かつての調製元「ぎんざ日乃出」が2010年10月限りで休業、事実上廃業し、古市庵が調製を引き継いだからか。価格は購入時で850円、2014年4月の消費税率改定により875円。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 古市庵 福岡県久留米市天神町146 連絡先の記載なし http://www.koichian.co.jp/

【終売】膳まい銀の鈴(850円)2010年5月30日に東京駅の駅弁売店で購入
Zenmai Ginnosuzu (end of sales)

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東京駅の銀の鈴弁当の、2010(平成22)年時点での姿。容器が専用紙箱に変わった以外、ほとんど変化がない。実物の「銀の鈴」も、東京駅の地下商業施設「グランスタ」の通路中央で安住の地を得ている。しかし度重なる移転により、東京駅の待ち合わせ名所という地位を失った。この駅弁の販売箇所も、銀の鈴から見えることのない1階の「膳まい」である。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
日乃出食品 株式会社 東京都中央区銀座5−13−18 03(3541)2801

【終売】膳まい銀の鈴(850円)2004年4月25日に東京駅の駅弁売店で購入
Zenmai Ginnosuzu (end of sales)

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2003(平成15)年の年末に発売。正八角形の容器に透明なふたをかけて割りばしを添え、草色の包装紙と帯状の掛紙で包み、セロテープを乱雑に貼り留める。中身はサーモンや海老やいなりなどの手まり寿司7個に玉子焼や竹の子煮や山菜など。中央に入る茶巾寿司には銀の鈴の焼印が入る。東日本キヨスクの弁当売店「膳まい」での取り扱い。

東京駅中央地下通路の待ち合わせ場所「銀の鈴」は、国鉄時代の1968(昭和43)年6月に、待ち合わせ場所にできる目印の乏しい東京駅構内にそんな場所を作ろうと、駅員がボール紙と銀紙で張り子を製作し新幹線南乗換口に吊したもの。半年後には鋳銅製の鈴に置き換わり、現在の鈴は三代目で1985年12月に東京駅名店街が寄贈した直径70センチ・高さ92センチ・重さ80キロの鋳銅製。

その設置個所は戦後に途切れなく続けられた東京駅構内工事に伴い、八重洲中央口や八重洲地下中央口付近で転々とした。2002年12月の「銀の鈴広場」整備でその片隅の位置で安住すると思いきや、不評の声で4か月で広場中央に再移転するなど、まだ定位置が見付けられない感じ。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
日乃出食品 株式会社 東京都中央区銀座5−13−18 03(3541)2801

【終売】復刻宵宮(1,300円)Fukkoku Yoimiya
2022年8月6日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Aug. 6, 2022

掛紙 中身
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2022(令和4)年8月上旬に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で販売か。調製元や販売元の発表や広報がないので分からないが、どうもこの駅弁売店の10周年を記念した商品のようで、10年前のリニューアルオープン時に販売した駅弁「宵宮」を復刻したものらしい。掛紙は10年前の絵柄に「復刻」と入れたものになっている。

掛紙の裏側に記される中身は、10年前と少し異なり、今回は金目鯛の西京焼、牛肉と玉ねぎのオイスターソース炒め、ひじき煮、蒲鉾、玉子焼、煮物、海鮮ちらし寿し、しらすご飯、香の物、甘味。中身は内容に加えて、その見た目も異なるので、復刻という感じはしない。ちらしずしの色彩でお祭り気分を感じられるかどうかの、普通のお弁当に見えた。

「駅弁屋 祭」は10年間、コロナ禍の2年間を除き、朝5時台から満員になり、日中や土休日には駅弁を探したり選ぶ客と会計待ち行列が激しく交錯し、夕方になれば商品がなくなり、夜には客が来ては何も買えずに去って行く日々を繰り返す。ここは間違いなく世界一の駅弁売店、もしかすると弁当を世界一売る店舗かもしれない。東京と東北地方を中心に、全国の駅弁200種類以上を集め、一日に1万個かそれ以上の駅弁が売られるという。米沢駅弁「牛肉どまん中」も、仙台駅弁「網焼き牛たん弁当」も、今ではむしろ東京のここで売る駅弁。東北駅弁の生殺与奪の権を握る存在となっている。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】駅弁屋踊開業記念弁当(1,650円)2020年8月21日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 踊」で購入
Ekibenya Odori Kaigyo Kinen Bento (end of sales)

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2020(令和2)年6月17日の東京駅弁売店「駅弁屋 踊」の開業を記念した弁当であることは、駅弁の名前からして明らかであるが、発売や販売は開店時でなく8月のみであった模様。中身は文字と写真で紙帯に記されるとおり、下段は鯛ごはんに鯵の押寿しと海老押寿し、上段は蒸し鶏、かまぼこ、玉子焼、牛時雨煮、煮物、ようかんなど。調製元が大船駅の駅弁屋で、もっとも今はJR東日本の孫会社として東京の駅弁を手広く調製するが、この中身には大船駅弁の要素も少し感じられた。

ここには2018(平成30)年4月まで同じ名前の駅弁売店があり、駅の耐震補強工事と商業開発工事のため閉店していた。再開店において、駅弁を収めたショーケース越しに駅弁を注文できた売店が、タッチパネルで商品を選択してレジで受け取るスタイルに変化。そのためかコロナ禍かどうか、閉店前の売店にあった、客の取り巻きや行列が、開店後はすっかり消えてしまった。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】東京祭弁当(1,350円)2016年11月12日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Tokyo Matsuri Bento (end of sales)

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東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」のリニューアルオープンを記念して、開店日の2016(平成28)年11月9日から30日まで販売。掛紙に描かれるとおり、東京駅の名物駅弁「チキン弁当」「東京弁当」「深川めし」の詰合せ。チキン弁当はチキンライスと鶏唐揚とスモークチーズ、東京弁当は白飯と焼鮭と牛肉煮と玉子焼、深川めしは茶飯にアサリとアナゴとわけぎと煮物という具合に、それぞれの駅弁の特徴が完璧に詰められていた。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 NRE大増 東京都荒川区西尾久7−48−1 03(3810)7334

【終売】東京駅100周年記念弁当(1,800円)2015年1月31日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Tokyoeki 100-Syunen Kinen Bento (end of sales)

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駅弁の名前のとおり、東京駅の開業100周年を記念して、同年10月11日から2015(平成27)年1月31日まで販売。正八角形の容器はおそらく東京駅丸の内駅舎のドームの平面形状に合わせたのではないかと思う。この記念事業で使われた、東京駅員が作成したという絵柄をふたとした。

中身は盛りだくさん。白飯とにんべんのかつおふりかけ、赤飯、五目御飯、日本ばし大増の金平牛蒡とひじき野、メゴチ天麩羅、牛すき煮、昆布煮豆とベッタラ漬、「東京駅」羊羹とクルミ甘露煮の8区画で、江戸うま煮、神茂の蒲鉾、築地・すし玉青木の江戸巻、築地・田中商店のカラスガレイ粕漬焼、アサリとゴボウの深川煮を囲む。価格も見栄えも分量もまるで、上等の仕出しかデパ地下の高級弁当

この駅弁のふたの絵柄は、東京駅開業100周年記念Suica(スイカ:ICカード乗車券)にも使用され、東京駅開業100年目の2014(平成26)年12月20日の朝8時から、一人あたり3枚限り、1万5千枚限定で2000円にて売り出すとした。すると深夜組を含め1万人近い行列ができて現場は混乱、販売は途中で中止されたうえ、買えた人がヤフオクなどネット上で高額転売するなど、悪者をさしおいて鉄道会社の不祥事として東京のテレビや新聞から袋叩きに遭った。

そこでJR東日本は希望者全員にこの記念カードを販売することを決定、翌2015(平成27)年1月30日から2月9日までインターネットや郵送で申込を受け、一年半かけて427.6万枚ないし499.1万枚を製造し発送した。駅弁の販売は話題にならなかったが、この絵柄は広く知られ、所有されるようになった。芸大進学を果たせず鉄道会社に就職した女性社員が描いたのだと、後日の新聞記事になったそうな。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 NRE大増 東京都荒川区西尾久7−48−1 03(3810)7334

【終売】駅弁屋祭開店1周年記念弁当(1,300円)2013年8月11日に東京駅「「駅弁屋 祭」開店1周年記念駅弁大会」で購入
Ekibenya Matsuri Kaiten 1-syunen Kinen Bento (end of sales)

掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2013(平成25)年8月9日から18日まで、東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で開催された、「「駅弁屋 祭」開店1周年記念駅弁大会」の期間限定商品3種類のうちのひとつ。お祝いの掛紙に包まれた二段重ねの容器の中身は、下段が鯛飯、上段がサトイモやシイタケやカボチャなどの煮物、レンコンの柚子胡椒和え、からしれんこん、カニかま天、大豆たんぱく、薩摩揚げ、和菓子など。柔らかい鯛飯に振る鯛ほぐし身は柔らかくてみずみずしく、上段の焼き物や練り物や揚げ物などは自然に鮮やかで、10日間で売り止めるには惜しい内容。

各地の駅弁を東京駅に集める駅弁売店「駅弁屋 祭」は、今では約170種類の駅弁を常時販売するとされ、朝の5時台から夜の22時前後まで店内は満員、日が暮れると残り少ない弁当が奪い合われる、日本一賑やかで混雑する駅弁売店になったと思う。一方で、かつて何重もの人垣ができていた東京5号売店改め「駅弁屋 踊」など、他の東京駅構内のNRE駅弁売店は、すっかり静かになったとも思う。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 NRE大増 東京都荒川区西尾久7−48−1 03(3810)7334

【終売】宵宮(1,200円)2012年8月12日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Yoimiya (end of sales)

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東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」のオープニングイベントとして、2012(平成24)年8月9日から19日まで同売店で開催された駅弁大会で販売された記念商品。調製元は大船駅の駅弁屋であり、今はNREの1ブランドでもある大船軒。中身はエビやホタテやサーモンなどのちらしずし、しらす丼、アジの酢締めとキンメダイ照焼、かまぼこと玉子焼、サトイモやシイタケなどの煮物、ようかんなど。大船駅弁の食材とNREの見栄えや調理がうまくミックスされていた。

「駅弁屋 祭」とは、JR東日本による東京駅の改札内1階中央通路での商業開発「セントラルストリート」の一環で、2012年8月9日にオープンした、あるいは従前の「駅弁屋旨囲門」をリニューアルしたとも言える、JR東日本エリアを中心とした全国各地の駅弁170種類以上を常時取り扱う駅弁売店。東京駅で最大の駅弁売店として、朝5時台から満員の賑わい。かつての旨囲門やその前身である「東京エキッチン」と異なり、サンドイッチやNREの駅弁をあまり取り扱わず、夜になると商品が欠乏しがちになるため、弁当を探して客が右往左往する光景が見られると感じる。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】特製デミ・カツサンド(900円)2011年5月7日に東京駅グランスタ「日本食堂」で購入
Tokusei Demi-glace Cutlet Sandwich (end of sales)

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東北新幹線新青森開業に合わせて2010(平成22)年12月4日に開業した、東京駅構内食品街「グランスタダイニング」内のレストラン「日本食堂」で販売されたカツサンド。そのレストランと同じ雰囲気のデザインを持つ紙箱に、ロースカツにサラダ菜とタマネギとピクルスを合わせてマヨネーズとデミグラスソースをたっぷり塗ったカツサンドが3切れ収まる。

値段は同駅構内「駅弁屋旨囲門」のカツサンドの倍は取るが、赤身と脂身が程良く柔らかいザクッとした歯応えのカツには、それだけの高級感を備えている。ソースの油は見た目も味でもややくどいが、こういう味があってもよい。レストランではドリンク付き1,200円でメニューに載っている。駅構内工事を理由に食品街の全店舗が閉店したため、2016(平成28)年2月限りで終売。

日本食堂は1938(昭和13)年に、当時の食堂車を営業していた6社の列車食堂部門が統合されてできた。第二次大戦までの食堂車、特に洋食堂車には客層や服装が違うといったステータスがあったはずだが、昭和末期には高くて接客も味もまずい独占企業というレッテルが定着していた。その名が平成の20年代になって駅構内の洋食屋で高級感を演出するとは、古き悪しき日本食堂の名や食堂車のネガティブなイメージが、それだけ過去のものになったということだろう。在来線の食堂車は夜行列車を除き1986年11月ダイヤ改正で消滅、新幹線の食堂車も2000年3月ダイヤ改正で消え、日本食堂株式会社は1998年に現在の日本レストランエンタプライズに改称している。

※2017年9月補訂:終売を追記
販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本レストランエンタプライズ 東京都千代田区丸の内1−9−1 東京駅構内1階ノースコート内日本食堂グランスタダイニング店 連絡先の記載なし

【終売】日本食堂特製洋食弁当(1,300円)2011年5月7日に東京駅グランスタ「日本食堂」で購入
Nippon Syokudo Tokusei Yosyoku Bento (end of sales)

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東北新幹線新青森開業に合わせて2010(平成22)年12月4日に開業した、東京駅構内食品街「グランスタダイニング」内のレストラン「日本食堂」で販売された洋食弁当。赤レンガ柄のボール紙製容器を使用、黒いプラ製トレーに収まる中身は、チキンライスにオムレツを載せ、ハンバーグ、エビフライとタルタルソース、パスタとニンジンとジャガイモとブロッコリー、デミグラスソースを添えるもの。和風洋食が完璧に体現されているうえ、冷めても食べられる味に仕上がっている。高価だが東京の味として、食べて旅の記念になる。駅構内工事を理由に食品街の全店舗が閉店したため、2016(平成28)年2月限りで終売。

東京駅構内に再現されたこの食堂車調レストランは、赤茶色の外装と木目調の内装を持つ。しかし日本国内で営業運転された定期列車の食堂車の車体は、旧型客車の焦茶色か、寝台特急列車の青色か、特急列車の赤+クリーム色か、新幹線の白地青帯である。内装はJR北海道の寝台特急列車「北斗星」向け改造食堂車に近い気がするが、いずれもどれをモデルにしたのだろうか。

※2017年9月補訂:終売を追記
販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本レストランエンタプライズ 東京都千代田区丸の内1−9−1 東京駅構内1階ノースコート内日本食堂グランスタダイニング店 連絡先の記載なし

【終売】煮込みハンバーグ弁当(1,400円)2011年5月14日に東京駅グランスタ「日本食堂」で購入
Nikomi Hamberg Bento (end of sales)

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東北新幹線新青森開業に合わせて2010(平成22)年12月4日に開業した、東京駅構内食品街「グランスタダイニング」内のレストラン「日本食堂」で販売されたテイクアウトメニュー。そのレストランのロゴマークを印刷した大小2個の紙カップが、同柄の紙袋に収まる。中身は小カップが白御飯、大カップがデミグラスソースにハンバーグとジャガイモとニンジンとブロッコリーを漬けたもの。

うまいものである。ただ、メインの煮込みハンバーグは、常温で食べると油がきつい感じがするので、注文販売の温かいうちに食べたほうがよいと思った。レストランではサラダ付き1,900円でメニューに載っている。なお、このメニューはここの自慢料理らしいが、平成時代の新幹線やブルートレインの食堂車にハンバーグステーキこそあれ、煮込みハンバーグというメニューを思い出せない。昭和の頃にはあったのだろうか。駅構内工事を理由に食品街の全店舗が閉店したため、2016(平成28)年2月限りで終売。

※2017年9月補訂:終売を追記
販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 日本レストランエンタプライズ 東京都千代田区丸の内1−9−1 東京駅構内1階ノースコート内日本食堂グランスタダイニング店 連絡先の記載なし

【終売】グランスタ参周年記念食堂車弁當(1,200円)2010年11月1日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 極」で購入
Gransta San-syunen Kinen Syokudosha Bento (end of sales)

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商品名のとおり、東京駅の商業施設「グランスタ」の3周年を記念して、2010(平成22)年11月前後に同施設内の駅弁売店「駅弁屋 極」で販売されたお弁当。黒塗りの長方形の発泡材容器に、食堂車内を撮影した絵はがきと金色の袋に入った割りばしを置き、昔の食堂車内の写真を印刷した掛紙を巻く。中身は日の丸御飯にハンバーグ、エビフライ、ホタテフライ、肉入りオムレツ、スパゲティ、マカロニ、ポテトフライなど。

コンセプトは絵はがきに「大正時代から現代までの食堂車の人気メニュー」と書かれている。掛紙と絵はがきには戦前と昭和と21世紀がぐちゃぐちゃに混在しており、どんな商品を作りたかったのだろうか。和風洋食の味は悪くない。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 NRE大増 東京都荒川区西尾久7−48−1 03(3810)7551

【終売】東京赤煉瓦ハンバーグ弁当(900円)2009年10月24日に東京駅の「東日本縦断駅弁大会」で購入
Tokyo Akarenga Hamberg Bento (end of sales)

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2009(平成21)年10月24、25日に東京駅構内で開催された「第10回東日本縦断駅弁大会」で販売された記念駅弁。木目を焼いた絵柄の容器をセロハンテープで留め、赤煉瓦を背景に中身の写真を載せた掛紙を巻いて、食品表示ラベルとセロハンテープで留める。中身は白御飯、ハンバーグ、ニンジン、ラッキョウ、ブロッコリーだけが入るシンプルさ。

掛紙もデミグラスソースに漬かるハンバーグも商品名も、復原工事が進む東京駅丸の内駅舎をイメージなのだろう。大会の後にレギュラー入りするという案内があり、実際に直後にはNREの駅弁売店で見た気がするが、ほどなく消えてしまった模様。個人的には価格が手頃なのにボリュームのあるかなりおいしいハンバーグ弁当だと思ったのだが、駅弁に求められる方向性とは違ったのかどうか。

販売駅
東海道本線 東京(とうきょう)駅 1914(大正3)年12月20日開業 東京都千代田区丸の内1丁目
調製元
株式会社 NRE大増 第二工場 東京都北区昭和町3−1−10 03(3810)7551