東京駅から新幹線で約3時間半。岡山市は岡山県の中央に位置する、人口約71万人の城下町で県庁所在地。市街に複数の百貨店を抱える商業、臨海部や内陸部に工業団地を抱える工業や、桃や米などが特産の農業が盛んであるほか、新幹線に8方向からの在来線が集まる鉄道の要衝でもある。駅弁は明治時代の鉄道開業当時からの駅弁屋の駅弁から、地元の弁当屋が駅構内の店舗に卸す弁当まで、様々なものを朝から晩まで選べる。1891(明治24)年3月18日開業、岡山県岡山市北区駅元町1丁目。
2022(令和4)年8月1日に岡山駅や東京駅などで発売。JR東海が品川駅〜名古屋駅で建設中のリニア中央新幹線で、2020年に試験走行を始めたL0系950番台(改良型)車両の先頭車の形を模した駅弁が、なぜかリニアが来る予定のない岡山駅で駅弁になった。下記の今までの岡山駅の電車型駅弁と同じく、細身のプラ容器を透明なプラ箱に収めたお子様ランチ。今回の中身はみそかつ、海老フライ、ソーセージ、玉子焼、チキンライス、ミニゼリー。「磁石に見立てた卵焼きや味噌カツ・海老フライなど名古屋グルメも楽しめるお弁当です。」が公式な見解。価格は2022年の発売時や購入時で1,380円、2023年6月から1,480円。
※2023年6月補訂:値上げを追記2022(令和4)年9月1日に、岡山駅や東京駅などで発売。佐賀県の武雄温泉駅と長崎県の長崎駅を結び、同年同月23日に開業した西九州新幹線を走る、JR九州N700S系8000番台電車の先頭車の形を模した駅弁が、なぜか来ることのない岡山駅で駅弁になった。現地の長崎駅や諫早駅でも同じような駅弁が売られたが、それもまた長崎でなく鹿児島県の駅弁屋の商品である。
下記の今までの岡山駅の電車型駅弁と同じく、細身のプラ容器を透明なプラ箱に収めたお子様ランチ。模した車両そのものが、東海道・山陽新幹線で岡山駅にも来るJR東海N700S系電車と同じ形で、すでに岡山駅の駅弁にもなっており、その色違いとなる。今回の中身はハンバーグ、海老フライ、ソーセージ、とんかつ、カレーピラフ、ミニゼリー。「カレーピラフやトンカツを盛り付けて長崎名物トルコライス風に仕上げました。」が公式な見解。
JR九州N700S系電車が岡山や大阪に来ない、西九州新幹線が他のどの新幹線ともつながらない理由は、東京の報道と鉄道趣味の世界から見れば、佐賀県のせいとなる。新鳥栖駅から武雄温泉駅までの約50kmは、佐賀県がOKを出せばすぐに事業化できるよう、新幹線の許認可と予算を持つ国が準備してきた。1970年代の九州新幹線長崎ルート(福岡市から長崎市まで)が、2010年代には九州新幹線西九州ルートと呼び替えられ、開業したら西九州新幹線になったのも、きっと佐賀県への配慮だろう。
ところが佐賀県は、これを認めると割に合わない、身の丈を超えるかもしれない、巨額の財政負担を強いられる立場にある。1988年の政府・与党申合せにより、計算は難解だが最大で事業費の3割くらいまで、新幹線が通る地方が負担するルール。加えてJRが並行在来線を引き取らなければ、廃止か補助かの選択を迫られる。西九州新幹線でも佐賀県は、武雄温泉駅や嬉野温泉駅のある区間の費用負担と、長崎本線の肥前山口駅以西の廃止を突き付けられ、約360億円の負担と、長崎県と設立した並行在来線所有会社への年間約3億円の補助を受け入れた。嬉野温泉へ電車で行けるようになること以外に、佐賀県にメリットがなさそうなのに。佐賀県の決断の前提であった、フリーゲージトレインによる在来線と新幹線の直通運転は、合意後に国とJRが技術的な理由をもって反故にした。
計算の前提にもよるが、佐賀県があと1000億円以上を負担し、約40分かかる博多駅〜佐賀駅が約30分になり、約1,000円の割引運賃が3倍になってよければ、N700S系電車が次代の車両に置き換わる頃に、佐賀駅から長崎駅や博多駅や岡山駅や新大阪駅へ、新幹線で行けるようになるのだと思う。新幹線が来たのに乗り換えになった長崎県や、次の新幹線が来て欲しい大分県、その他新幹線が事業中や事業前の各府県が、佐賀県と国との交渉を見守っている。
2021(令和3)年12月に岡山駅と東京駅や埼玉県の鉄道博物館などで発売。タカラトミーと小学館集英社プロダクションとジェイアール東日本企画のキャラクター「シンカリオン」の駅弁で、岡山駅では「ブラックシンカリオン弁当」に続く第2弾。同年4月からのテレビアニメ第2期「シンカリオンZ」に登場する闇の新幹線キャラクター「ダークシンカリオン」5両編成のうち先頭車両を模したプラ容器を、その最強形態「デビルモード」のイラストを掲載した透明なケースに収める。
中身は白飯を海苔ときんぴらと鶏照焼で覆い、ハンバーグと玉子焼とニンジンとプチゼリーを添えるお子様ランチ。車体の黒色をイメージして海苔弁風に仕上げたのだそうな。実在の鉄道車両をモデルにしておらず、これも鉄道車両型駅弁というよりはむしろキャラクター駅弁。2023年6月以降、容器がなくなり次第終売の予定。
※2023年6月補訂:終売予定を追記2020(令和2)年7月1日に岡山駅や東京駅で発売か。今までの岡山駅や各社の電車型駅弁と同じく、標記の車両の先頭車を模したプラスティック製容器を使用、ここではさらにこれを透明な箱に詰める。中身は白飯をしらすと明太子で覆い、とんかつ、肉団子、ウインナー、ゼリーも詰める。明太子が激辛だったりして、見た目ほどお子様向けではない感じ。価格は2020年の発売時や2021年の購入時で1,200円、2022年9月から1,300円、2023年6月から1,400円。
N700Sは、2020(令和2)年7月1日に東海道・山陽新幹線で営業運転を開始した、JR東海の新幹線電車。2007(平成19)年7月1日デビューの「N700」や、2013(平成25)年2月8日デビューの「N700A」と、ほとんど同じ車両に見える。車両の先頭形状が「エアロ・ダブルウィング形」から「デュアル・スプリーム・ウィング形」になりやや角張った、全1323席に電源(コンセント)が付いた、座席の背もたれを倒すと座面も傾くようになった、車両機器の半導体素子にSiC(シリコンカーバイド)が採用され軽量化された、充電池を積んで停電時にも列車を移動できるようにした、車種を8種類から4種類に減らして短編成化に対応した、JR西日本との共同開発をしなかった、などの変化がある。
※2023年6月補訂:値上げを追記2019(令和元)年12月20日に発売。ポプラ社の絵本「おしりたんてい」のキャラクター駅弁。主人公の顔を模したプラ容器に、茶飯を詰めて鶏唐揚スライスと玉子焼とソーセージで覆い、きんぴらごぼう、サツマイモ、ミニゼリーを添える。子供向けにしては内容が渋めで、味がしっかりしていた。価格は2019年の発売時や2020年の購入時で1,280円、2022年9月から1,380円、2023年6月から1,480円。
おしりたんていは、ポプラ社が2012(平成24)年からシリーズ展開する絵本。尻の形の顔を持つ名探偵「おしりたんてい」が、エクセレントな推理と必殺技でどんな事件もププッと解決する。累計700万部を売り上げ、2018(平成30)年からNHKEテレでのテレビアニメ放映が始まり、翌2019(平成31)年には映画も上映され、こどもに人気のキャラクターとなっている。
※2023年6月補訂:値上げを追記2019(令和元)年9月27日に発売。同月13日から東京駅で先行販売。1992年からの任天堂とHAL研究所のゲームキャラクター「カービィ」について、2016(平成28)年からTBS系列が東京などで出店するキャラクターショップ「プププトレイン」の関連商品のようで、発売情報がその公式サイトに掲載されている。カービィが鉄道の制帽を被るようなプラ容器に、チキンライス、ハンバーグ、鶏唐揚、ウインナー、ポテトサラダなどを詰める、キャラクター駅弁。価格は2019年の発売時や購入時で1,380円、2022年9月から1,480円。2023年6月以降、容器がなくなり次第終売の予定。
※2023年6月補訂:終売予定を追記2019(令和元)年9月1日に発売。1973(昭和48)年4月から20年半、フジテレビ系列で放送された子供向けテレビ番組「ひらけ!ポンキッキ」のメインキャラクターである、緑色の「ガチャピン」と赤色の「ムック」のお弁当。その両者が一体になったプラ容器に、チキンライス、ハンバーグ、エビフライ、レンコン、ウインナー、プチゼリーなどを詰めるキャラクター駅弁。価格は2019年の発売時や購入時で1,200円、2021年時点で1,280円、2022年9月から1,380円。2023年6月以降、容器がなくなり次第終売の予定。
※2023年6月補訂:終売予定を追記2019(令和元)年8月1日に東京駅と埼玉県の鉄道博物館と岡山駅で発売。JR東海とJR西日本の923形新幹線電気軌道総合試験車、愛称「ドクターイエロー」と、サンリオのキャラクター「ぐでたま」とのコラボ駅弁。黄色が共通するこの両者については、2017(平成29)年8月にTBSがタイアップさせ、商品とウェブサイトを展開していた。
新幹線車両型の黄色いプラ容器や、これを収める透明なケースには、キャラクターが各所に描かれる。中身はカレーピラフに半熟風たまごスライス、鶏唐揚、海老フライ、肉だんご串、ウインナー、プリンゼリーという具合に、やはり黄色い食材で揃えられた。岡山の駅弁ではあるが、東京の商品に見える。価格は2019年の発売時や購入時で1,280円、2022年9月から1,380円、2023年6月から1,480円。
※2023年6月補訂:値上げを追記2018(平成30)年12月に発売。名前や見た目から分かるとおり、タカラトミーと小学館集英社プロダクションとジェイアール東日本企画のキャラクター「シンカリオン」の駅弁。その作中に登場する敵キャラ「ブラックシンカリオン」の4モードの形態のうち「漆黒の新幹線」モードを模したプラ製容器を、「ブラックシンカリオン」モードのイラストを掲載した透明なケースに収める。中身は味飯に星形ニンジンと玉子焼を載せ、ハンバーグとエビフライとウインナーとプチゼリーを添えるお子様ランチ。鉄道車両型駅弁というよりはむしろキャラクター駅弁である。2022年8月頃までの販売か。
※2023年4月補訂:終売を追記2016(平成28)年10月1日の発売。全国初の妖怪ウォッチ駅弁。ジバニャンの顔をしたプラ製容器を、主要なキャラクターを描いたアニメ柄の紙箱に収める。中身はチキンライスにハンバーグ、エビフライ、厚焼き玉子、ウインナー、鶏唐揚、枝豆を添えるもの。文字で列記すると冷凍食品満載のお子様ランチに見えて、食べるとこれがなかなかの手作り感。価格は2016年の発売時や購入時で1,480円、2018年時点で1,200円。2020年の春頃までの販売か。
妖怪ウォッチとは、2012(平成24)年12月に発表された、月刊コロコロコミックの連載漫画、及び2013(平成25)年7月に発売された、携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けゲームソフト。2014(平成26)年1月にテレビ東京系列でテレビアニメになり、同月に関連グッズが発売されると、小学生の間で大流行、グッズが盗まれたり偽造される騒ぎが起きるブームとなった。あれから2年も経つと、ブームはおおむね収束。この駅弁は、出てくるのが1〜2年遅かったかな、と思う。
※2021年3月補訂:終売を追記2014(平成26)年4月26日に発売。白い新幹線700系とこの黄色い新幹線ドクターイエローで2種のプラ製容器を、弁当と菓子ボックスにしたものの4種類を同時に発売した。こちらは黄色いお弁当のほう。容器は東海道・山陽新幹線の新幹線電気軌道総合試験車の先頭車を模している。
中身は錦糸卵と鶏そぼろの親子飯、チーズドッグ、ハンバーグ、ウインナー、スパゲティ、エビフライ、ゼリーなどのお子様ランチ。電車型やキャラクターの駅弁の中身は、だいたいこんな冷凍食品セット。味や中身でなく容器と見栄えで買われる商品だろうから、これでよい。弁当は半年間ほどの販売か。
2014(平成26)年4月26日に発売。白い新幹線700系とこの黄色い新幹線ドクターイエローで2種のプラ製容器を、弁当と菓子ボックスにしたものの4種類を同時に発売した。こちらは白いお弁当のほう。容器は東海道・山陽新幹線の700系新幹線電車のうち、JR西日本所有の16両編成のものの先頭車を模している。
中身はふりかけと白飯の俵飯、チーズドッグ、肉団子、ウインナー、チキンナゲット、焼きそば、ゼリーなどのお子様ランチ。電車型やキャラクターの駅弁の中身は、だいたいこんな冷凍食品セット。味や中身でなく容器と見栄えで買われる商品だろうから、これでよい。弁当は半年間ほどの販売か。