東京と日本の中央駅。東海道・山陽・東北・上越・山形・秋田・北陸の各新幹線、東海道・中央・総武・東北の各線、山手線や京浜東北線などの電車が、一日あたり3000本以上行き交い、100万人以上の利用者で終日賑わう。駅弁はJRの子会社が調製するもので100種類以上とも、エキナカの商品を含めて400種類以上とも、デパ地下の弁当を含めて1000種類以上ともいわれる、世界一の駅弁販売駅。1914(大正3)年12月20日開業、東京都千代田区丸の内1丁目。
2023(令和5)年6月1日に、従前の「牛肉弁当」をリニューアル。よりオレンジ色になり、窓がなくなったスリーブに収めた、長方形の木質エコ容器に収めた黒いプラ製トレーに、白飯を詰め、ハンバーグと牛甘辛煮と牛すじ味噌焼の3種の味で覆い、ニンジンとレンコンとタケノコも載せて、金平牛蒡と野菜漬と柚子入練り七味を添える。以前も牛そぼろと牛肉煮と牛肉焼で肉が3種だったけれども、今回は見た目も味もより複雑に、あるいはごちゃごちゃになった気がする。価格は180円の値上げ。東京駅の駅弁売店では米沢駅弁「牛肉どまん中」が王道なので、そうでない姿を模索したように思える。調製元は2023年4月に日本ばし大増などを合併したJR東日本クロスステーションで、ブランド名としての「日本ばし大増」をここに残した。
2022(令和4)年8月の新商品かどうか。同年の4月26日に「五種のバラ寿司」(1,880円)「鯖棒ずし」(1,800円)「厳選和牛ウニのせ焼肉弁当」(1,580円)、「麻布和膳」(1,580円)、「特製海鮮幕の内」(1,400円)の5種類で定義された、八戸駅の駅弁屋が東京の飲食店のブランドにて東京で売る駅弁シリーズ「一流レストランセレクション弁当」の新作だと思われる。商品名とブランドと中身の写真でできた金色のスリーブには「監修東京阿佐ヶ谷SATOブリアン」とある。
長方形の容器に白飯を詰め、牛焼肉で覆い、キムチとナムルを添える、韓国風焼肉弁当。肉は和牛肩ロースにんにくバター醤油味、和牛もも肉にんにくバター醤油味、和牛バラ肉すき焼き味の3種類が使われるらしい。身も脂もタレも薄めで口当たり良く、牛丼と牛焼肉丼のすき間を行くような、やっぱり普通の韓国風焼肉弁当。そういえば東京で売られる作り置きの高額な焼肉弁当は、キムチの実物か調味が用いられる、ことごとく韓国風である気がする。
東京駅丸の内駅舎の宿泊施設「東京ステーションホテル」が、2021(令和3)年3月22日から4月4日まで東京駅地階の催事スペースで販売した期間限定の駅弁7種類のうちひとつとして、1,680円で販売。これはその翌年に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で買えたもので、価格は1,980円。掛紙には「DELI & LIGHT MEAL Dishes」に「THE TOKYO STATION HOTEL」とのみあるが、商品名は「和牛贅沢”BENTO”」である模様。
中身は白飯、ハンバーグ、牛ステーキ、煮玉子や野菜などの付合せ。紹介文をプレスリリースから引用すると、「国産和牛のひと口ステーキと、特製デミグラスソースをかけた国産和牛ハンバーグ、2種の美味しさを存分に。ボリューム満点でお得なお弁当。」となる。高級ホテルのお惣菜というイメージに合致する上質さと、駅弁の特徴である常温での味わいを備えた、確かに優れた牛肉弁当。新幹線グリーン車のグループ客によいかもしれない。
東京ステーションホテルは、東京駅丸の内駅舎の供用から1年後の1915(大正4)年11月に開業。精養軒が営業し、1933(昭和8)年11月に官営鉄道の直営となった。旅客の利便を図るため、鉄道事業者が駅やその付近に宿泊施設を設けることは、当時も国内外で行われていた。加えて国策として外客を誘致し外貨を得る、国際観光事業の一翼を担う国際レベルのホテルの整備も求められていた。官営鉄道では山陽鉄道の買収で得た下関駅、関西鉄道の買収で得た奈良駅に続く、3番目の直営ホテルであった。
その後は国営から国有そして民営となった鉄道とともに経営が変遷し、1990年代には古くて少し高価だが東京駅直結で便利な宿という地位にあったと思う。東京駅丸の内駅舎の復原を機に、6年半の休館を経て2012(平成24)年10月、広さや客室数や料金を何倍にも上げて、高級なクラシックホテルとして再建された。JR東日本の完全子会社が運営し、東京都心の高級ホテル群の一翼を担う。
そんなホテルが営業再開後初めて作った駅弁の、発売時の品揃えは、これと「レストラン「ブラン ルージュ」プレミアムコース”BENTO”」(4,280円、要予約)、「A5ランクいわて牛のサーロインステーキ”BENTO”」(2,980円)、「The和牛三美味〈WAGYU ZANMAI〉」(2,480円)、「和牛BIGハンバーグとビーフシチュー”DONBURI”」(1,380円)、「和牛焼肉と和牛しぐれ煮”DONBURI”」(1,080円)、「和牛ひと口ステーキピラフ”DONBURI”」(1,080円)の7種類。のちに「和牛贅沢BENTO」(1,980円)、「黒毛和牛サーロインステーキBENTO」(3,280円)、「カメリア特製プレミアムBENTO」(3,980円、予約制)を、テイクアウト商品として再販したらしい。
2021(令和3)年1月に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で発見。これは駅弁でなく、東京駅構内のステーキ・ハンバーグレストラン「ビモン東京駅キッチンストリート店」の商品。きっと店舗の運営元もこの駅弁売店の営業者も、同じJR東日本フーズということで入荷したのだろう。こういうことはよく見ている。
レストランのテイクアウト容器、あるいはデパ地下弁当向けの容器に、白飯を詰め、ハンバーグとソースと2色のパプリカとブロッコリーを入れたトレーを重ね、ふたをして商品名の紙帯を締める。常温で食べられる駅弁でも、温かいデパ地下でもない、冷めてボロボロになったそぼろ肉の塊。
2020(令和2)年12月10日に従前の「牛肉弁当」をリニューアル。容器とそれをスリーブに収める姿は変わらず、スリーブに窓を開けて肉が見えるようになった。中身は白飯を山椒風味の牛そぼろ、ピリ辛味の牛肉煮、みそ味の牛肉焼で覆い、煮玉子と切り干し大根を添えるもので、趣旨を変えず印象を変えた。駅弁にしても非常に濃い味付け。個人的には改訂前のすき焼き風が好み。「3種の味牛肉弁当」へのリニューアルにより、2023年5月限りで終売。
※2023年8月補訂:終売を追記2018(平成30)年4月11日に、東京、新宿、品川、上野の各駅で発売。パッケージ上では駅弁の名前が「牛すき焼肉」に見える。中身は牛すき焼丼と牛焼肉丼のセット。左側で白飯を網焼き牛カルビともやしナムル(もやし炒め)で覆い、右側で白飯を牛肉としらたきと油麩のすき焼きで覆い、真ん中に煮玉子と小松菜を置く。味付けが濃いけれど白飯によく合い、牛肉の少量を感じさせない、これは普通においしい牛肉駅弁。価格は2018年の発売時や購入時で1,250円、2022年6月から1,300円。
※2022年6月補訂:値上げを追記2015(平成27)年9月11日発売の新作というが、同じような駅弁は過去にあったと思うし、東京には他の駅の同じような駅弁が毎日来ていると思う。長方形の加熱機能付き容器に白御飯を敷き、牛バラ肉のタマネギソース炒めと牛肩ロース肉の和風おろしソース焼で覆い、パプリカ、ニンジン、ナムル、高菜炒めを添える。
2015年のJR東日本の駅弁キャンペーン「駅弁味の陣2015」の対象駅弁。そのためにこの駅弁を東京駅その他都内で買おうとしたら、1か月8回延べ20軒以上も駅弁売店に通っても実物も掲示も見られず、大宮駅まで足を延ばして初めて手に入れることができた。食べれば味はともかく分量が少なく薄毛の牛肉にがっかりし、この駅弁をこの売店にてこの価格で買う意義はないと感じたが、所用は果たした。
2014(平成26)年の秋頃から東京駅の駅弁売店でも売られるようになった弁当。もとは福岡県の福岡空港でANAの子会社が販売する空弁だったようで、この頃には羽田空港にも進出していた。商品名のとおり、麦入り御飯を牛タンのタレ焼きで覆い、辛子明太子を置き、辛子高菜漬、味付ゆで卵、ゆず大根漬を添える。明太子も牛タンも材料は輸入が主流で製造も全国各地でやっているので、仙台や博多に限らず全国どこの駅弁になってもおかしくない。
2010(平成22)年2月1日に東京、品川、新宿、上野、大宮の各駅で発売したNREのハンバーグ駅弁。長方形の容器に焼き木目柄のふたをして輪ゴムで留め、商品名と牛の顔?を描いた黒い掛紙を巻いて、食品表示ラベルとセロハンテープで留める。中身は白御飯と、プラ製トレーに入ったハンバーグ、ニンジン、ブロッコリー、ポテト、マッシュルーム揚など。
おかずは機内食の見栄えだが、なるほどこうすればタレや汁を気にせずに容器を選定できるのかと。メインのハンバーグは割りばしで切れないほど密度の濃い挽肉塊で、ソースの分量や味の濃さが丁度良い、常温でうまいハンバーグ弁当。下記の記念駅弁「東京赤煉瓦ハンバーグ弁当」と、名前や価格は違うが中身と製造工場が同じなので、レギュラー入りに伴い特定駅への属性を消したものか。2015(平成27)年に「国産牛ハンバーグ弁当」へリニューアルの模様。
※2017年1月補訂:リニューアルを追記2022(令和4)年の秋のみの販売か。やや細身の四角いプラ容器に、白飯を詰め、牛肉煮と海苔とアナゴ煮で覆い、ネギ、玉子焼、花にんじん、紅生姜で彩る。日本ばし大増ブランドのデパ地下弁当と思われるが、ネット予約で駅でも買えたかもしれない。人気の東京駅弁「深川めし」を牛肉駅弁にアレンジしたような感じで、定番の商品に混じり売られても違和感がないと思うが、2023年時点で存在していない。
2018(平成30)年7月1日に、東京、新宿、品川、上野、大宮の各駅で発売。東京駅で「牛肉弁当」の名で売られる駅弁という単純な構図。長方形の容器に白飯を詰め、牛肉煮と牛そぼろとタマネギ炒めで覆い、煮玉子と柴漬けを添える中身も、字面ではシンプル。
大粒の牛そぼろは強く甘辛な味付けで、牛肉煮には逆に味がなく、添付のタレで塩辛な風味付け。丸々一個の煮玉子は巨大。味では東京駅の巨大駅弁売店「駅弁屋 祭」に大量入荷する米沢や仙台などの牛肉駅弁群にない、癖のある個性を備えていた。2020(令和2)年12月に上記の「牛肉弁当」へリニューアル。
※2021年2月補訂:終売を追記2017(平成29)年10月に東京駅にて1,880円で発売。調製元は青森県は八戸駅の駅弁屋だが、同社の公式サイトによるとこれは東京駅で売る「プレミアム新商品」だそうな。翌年の秋までに1,550円へ値下げ。2022年時点で1,650円。中身の一部の写真を載せたスリーブに「東京阿佐ヶ谷SATOブリアン監修」とあるように、同じ名前の有名焼肉店が監修した商品だそうな。
白飯を和牛の焼肉とすき焼きで覆い、蒸しウニをさらに載せ、キムチ、きゅうり漬物、玉子焼を添える。「ウニの風味」や「黒毛和牛の旨味」よりも、キムチまでも添付した、タレと実物でニンニクの臭いが強烈なスタミナ食だと感じた。2021年で終売か。
※2023年4月補訂:終売を追記2017(平成29)年の発売か。2016年8月に台湾の台北駅で、JR東日本がこの名前の駅弁を限定販売したという記事もある。仙台駅の牛たん駅弁と同じように、加熱機能付き容器に御飯を敷き、牛たん焼で覆い、もやしナムル、南蛮味噌漬、ニンジン煮、七味唐辛子を添える。仙台駅のものと違う点は、麦飯でなく白飯を使っていたことと、肉の厚さや味付けが一段劣るような印象を受けたこと。同じ駅弁売店で仙台駅の牛たん駅弁が、早朝から深夜まで大量に売られている。2019年までの販売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2017(平成29)年3月に限り、東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」限定で販売か。調製元は大船駅の駅弁屋。丸い加熱機能付き容器に白飯を敷き、駅弁の名前どおりの牛タンの赤ワイン煮込みで覆い、マッシュルームとニンジンと、ブロッコリーのように見えるロマネスコ塩茹でを添える。ソース漬けの肉はなぜか、見た目も食感もまるでフォアグラのようだった。
2014〜2015年の年末年始に、東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で発売か。調製元は神奈川県の大船駅弁の大船軒であるが、どうも東京都内のNRE駅弁売店でのみ取り扱う商品のようで、つまり東京エリアの牛肉駅弁のひとつ。中身はパッケージの写真のとおり、白御飯を仙台黒毛和牛のそぼろ山椒煮、プルコギ風炒め、塩タレ焼の3種で覆い、半分の煮玉子とくずまんじゅうを添えるもの。見た目と味で牛肉の色分けが明確で、複数の味を飽きずに楽しめる。おそらくJR東日本グループ会社の事業再編という理由で、2021年3月限りで終売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2014(平成26)年9月から11月までのJR東日本の観光キャンペーン「My Premium 山梨 空に、大地に。」に合わせ、同年9月11日から11月30日までの期間限定駅弁として発売。その後も東京駅の牛肉駅弁としての販売が続く。中央本線の甲府駅や八王子駅でも販売される。
主に駅弁の名前だけを描いたシンプルなぶどう色の掛紙に巻かれた、薄手の木製の容器に収めた黒いプラ製トレーの中身は、白御飯を甲州ワインビーフの甘辛煮、しらたき、タマネギ、味付け玉子で覆い、山菜煮と大根漬を添えるもの。個性が薄く奇抜でない味は、普通にまあ良いと思うが、写真のとおりメインの牛肉が見るからに少なく、見た目で寂しいと感じた。2015年までの販売か。
甲州ワインビーフとは、山梨県甲斐市の小林牧場が生産する肉用牛。ワインの絞りかすを与えることで飼料代を抑え、肉がおいしくなるのだと。肉質よりも畜産経営の方面で様々な賞を得ている。
※2020年12月補訂:終売を追記2014(平成26)年7月19日の発売。商品名から仙台駅弁っぽいが、NREの東京駅弁である。二段重ねの容器の下段が、日の丸御飯に南蛮味噌漬、上段がゆで牛肉、キャベツやニンジンなどの温野菜、もやしと小松菜のナムル、胡麻ドレッシング。味付けのない具や飯に、味の濃い味噌漬や胡麻だれを組み合わせ、一手間かければ味の変化を楽しめる。上質な牛肉煮も2タイプあり。しゃぶしゃぶ弁当にポン酢ではなくごまだれを付けるのは珍しいと思った。わずか1か月ほどで終売か。
2014(平成26)年7月1日の発売。白御飯を牛肉煮、糸こんにゃく、油麩煮、ごぼう、いんげん、にんじんで覆い、玉子焼、笹かまぼこ、紅生姜を添える。笹かまぼこが入ったり、掛紙に「宮城県産黒毛和牛使用」とあったり、東京へ輸送された仙台の新作駅弁かと思ったら、意外にもNREの東京駅弁だった。
まるで肉の脂だけで味付けしたような感じで、飯の半分しか覆わない控えめな肉の分量を好ましく感じる重量感。一方で作為か偶然か、肉は脂身たっぷりと赤身しっかりの2種が混じり、重たく感じる霜降り信仰に一石を投じている気がした。2017年頃までの販売か。
※2021年3月補訂:終売を追記名前や実物や調製元を見てもさっぱり分からないが、2014(平成26)年夏のみ、東京駅でのみ売られた模様。牛肉巻と牛肉煮と酢飯の牛丼と、煮物と酢の物と玉子焼を、箱に詰めて、赤い包装紙で包む。包装紙に包む姿は、駅弁になかなかない姿。この百種類以上の弁当に囲まれる店内で、上品な雰囲気を持っていた。
2013(平成25)年に東京駅限定の商品として発売。仙台駅の駅弁屋である調製元の公式サイトにも「東京駅限定」と記載する。しかし実物にその記載はなく、駅弁売店を運営するNREでは仙台駅の駅弁として紹介する。その点では疑義駅弁と呼ばざるを得ない。
商品そのものは、見た目でも味でもまるで仙台駅弁の一員。円形の加熱機能付き容器に麦飯を詰め、パッケージの見本写真どおりの塩味な牛たん焼と仙台味噌を塗った牛ステーキを貼り付けて、ししとうとパプリカを添えて彩る。味も濃いめながらジューシー。仙台駅で売らない理由が見当たらない。価格は2013年の購入時で1,300円、2014年4月から1,350円。2018年までの販売か。
※2020年12月補訂:終売を追記2014(平成26)年12月19日に購入した、東京駅弁のパッケージ。前年との差は、調製年月日のシールの内容と形式のみ。容器も中身も価格も同じ。引き続き仙台駅弁のような顔をして東京駅でのみ売られることも同じ。
2017(平成29)年5月21日に購入した、東京駅弁のパッケージ。3年前との差は、カロリーの増加、ISOの削除、注意書きシールの追加のみ。中身も価格も変わらない。この商品は、東京駅で日本一混雑する駅弁売店「駅弁屋 祭」で、朝から晩まで盛大に入荷して積まれて売られていると思う。
2012(平成24)年10月に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」での実演販売商品としてデビューか。しかし購入時は他の実演販売ではない冷蔵駅弁と同じく、冷めていたのではなく、しっかり冷えていた。掛紙では大船駅弁の大船軒の駅弁に見える。他の大船駅弁でも使われる樽形平面の容器を、商品名や派手に作った調製元ロゴマークなどを印字した正方形の掛紙で包む。
中身は焼くというより煮た感じの、黒胡麻塩ダレにまみれた仙台黒毛和牛の薄切り肉で御飯を覆い、半熟卵と、玉子焼とかまぼことちくわなどを添えるもの。肉の品質は良好だが、これに温泉玉子タイプの半熟卵をかけてしまうと、牛肉の脂肪の味がすっかり抜けて、味を落としてしまうような気がした。数か月で販売を終えた模様。
2005(平成17)年の初頭に発売か。公式サイトに掲載がなく収穫報告もほとんど見ない無名商品。駅弁の名前の墨字と牛を描いたボール紙のパッケージの中に、白御飯の上に牛すき焼き肉としらたきや椎茸やゴボウなどを載せた牛丼が入る。タレと油だけでなく肉も力を出す、有名ブランド牛駅弁には劣るが無名ブランド牛駅弁に負けない、常温でも脂味豊かな牛すき焼き肉が印象的。安価ではないがパワーがあり元気が出る駅弁。数年間の販売か。
※2020年12月補訂:終売を追記発売して何年もは経っていないと思われる、全農プロデュース駅弁。赤いトレーを接着した黒い長方形の容器に、透明なふたをかけて窓のあるパッケージにはめる。中身は白御飯の上に牛焼肉と牛そぼろを載せた牛肉弁当。韓国風と名乗るのでかなりの辛さを警戒したが、辛いものに弱い私でも普通に食べられたので、韓国焼肉ファンには物足りないかもしれない。
パッケージに大きく「国産牛使用」の朱印があるとはいえ、国内の農家や農業団体の保護を叫ぶ農業利権の権化のような全農が、韓国風という弁当を出すとは、テレビドラマ「冬のソナタ」国内放送以降の韓流(はんりゅう)ブームもここに極まれり。もっとも、駅弁購入の約2か月前には、全農の子会社が北米産黒豚肉を鹿児島産と偽って販売していたなどというニュースが流れていたが。2010年までの販売か。
※2020年12月補訂:終売を追記