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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本 山形(やまがた)駅 JR-East Yamagata Station
2024(令和6)年10月訪問 GoogleMap「山形駅」

駅名標 駅舎 駅構内

東京駅から新幹線つばさ号で3時間弱。山形市は山形県の東部で蔵王連峰のふもとに広がる、人口約24万人の城下町で県庁所在地。市域に立石寺のある山寺や、スキーや樹氷で知られる蔵王が含まれる。駅弁は明治時代の末頃から売られる。1901(明治34)年4月11日開業、山形県山形市香澄町1丁目。

やまがた祝い膳(1,600円)Yamagata Iwaizen
2024年4月10日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Apr. 10, 2024

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身 中身

2024(令和6)年3月に山形駅などで発売か。同年3月16日ダイヤ改正での山形新幹線E8系電車のデビューを記念した駅弁であることは明白で、掛紙には電車の写真が使われ、その裏面では「山形新幹線新型電車E8系導入までのあゆみ」として、1987年からの山形新幹線の主要年表を掲載する。

その裏面で写真と名前で紹介する中身の24区画は左上から順に、山形いなり、庄内名物弁慶飯、山形県産米つや姫、置賜名物紅鮭押し寿し、山形名物ゲソ天、肉団子、山形県産ハーブ鶏の味噌焼き、米沢牛しぐれ煮、山形名物玉こん、山形名物菊と大根の酢の物、山形名物いも煮、山形名物そばの実となめこ、山菜の醤油漬け、こごみの胡麻和え、ふきのとう味噌、茸と牛蒡の甘辛煮、庄内産だだちゃ豆、花豆、だし巻玉子、天童名物王将もろこし、庄内名物赤かぶ、大石田名物ぺそら漬け、山形名物丸茄子漬け、山形名物おみ漬け。新青森駅弁「ひとくちだらけ」の真似と言ってはいけない、オール山形のおつまみ弁当。

年表のつくりが興味深い。導入決定や延伸採択のような行政っぽい話を入れ、所要時間や列車本数や短縮時間あるいは最高速度のような当時話題のアピール文を持たない。1990年7月の行にあるとおり、「山形新幹線」は公募結果を参考に決めた「特急の愛称」であり路線の名前でない。全国新幹線鉄道整備法に基づき1973年に規定された奥羽新幹線が、道路や空港など他の交通機関と違い実現の見込みがまったく立たないため、東北新幹線の分岐延伸を諦めて明治時代の鉄道線路の叩き直しで済ませた苦難の歴史が刻まれているように思える。なお、E3系1000番台の「1999年−2008年」は誤りで、1999年製の2編成は2014年まで使われ、2005年製の1編成と2014年改造の2編成は供用中。いずれにせよ、これからきっと、すべてE8系へ置き換えられる。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
株式会社 松川弁当店 山形県米沢市アルカディア1丁目808−20 0238(29)0141 https://yonezawaekiben.jp/
販売元
合同会社 もりべん 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380 https://www.moriben.com/

秋のごっつお弁当(1,180円)Aki no Gottsuo Bento
2022年9月7日に京王百貨店の地下食品売り場で購入 Sep. 7, 2022

掛紙 中身
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2019(令和元)年の秋に発売された、催事専用商品と思われる。長方形のプラ容器に炊込みご飯を詰め、鶏肉焼、鮭塩焼、くり、ふき、きんぴらごぼう、笹かまぼこ、各種のきのこなどで覆い、玉子焼と大根桜漬を添えて、紅葉の掛紙で包む。どこの駅か、どこの地域か分からなくても、とにかく秋色の満載を思わせるお弁当。2020年発売の「春のごっつぉ弁当」もあるらしい。「ごっつぉ」は御馳走を意味する方言とされるが、山形に限らず全国各地で使われる言葉で、駅弁では松本駅福井駅にあり、北海道と関東地方を除き他の駅でも時々使われる。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
株式会社 松川弁当店 山形県米沢市アルカディア1丁目808−20 0238(29)0141 https://yonezawaekiben.jp/
販売元
合同会社 もりべん 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380 https://www.moriben.com/

女性のための幕の内弁当(1,100円)Josei no Tameno Makunouchi Bento
2014年9月27日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Sep. 27, 2014

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掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2013(平成25)年の夏までに山形駅で発売か。2014年の購入時では、東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」限定商品と、調製元が公式サイトで紹介していた。女性の方から、揚げ物や、お肉の少ないお弁当が欲しいとのリクエストがあり、この幕の内弁当が誕生したとも紹介される。

長方形の容器に山形米「つや姫」の日の丸御飯を詰め、6区画のおかずはそれぞれ、焼塩鮭とニシン昆布巻、小松菜の煮浸しとかまぼことハート型のニンジン煮、こんにゃくやゼンマイなどの煮物、揚げ麩と金時煮豆、鶏つくね串と厚焼玉子、大根の味噌漬とサクランボ酢漬。

山形米つや姫を常温の駅弁で扱わせると日本一の調製元だと思うので、型押しも混ぜ物もふりかけもない日の丸御飯だけで満足し、十数種の大きめなおかずも、一方の性に独占されるのは惜しい。もちろん誰でも買える駅弁。価格は2014年の購入時で1,050円、2018年時点で1,100円。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380 https://www.moriben.com/

やまもり弁当(1,250円)Yamamori Bento
2011年3月6日に東京駅の「東日本縦断駅弁大会」で購入 Mar. 6, 2011

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2011(平成23)年1月に発売か。駅弁の名前は、「山」形駅の「森」弁当部だから「やま」「もり」弁当なのだそうな。黒く塗られた長方形の容器に透明なふたをして、中身の解説文や小さな写真をデザインした掛紙を巻く。中身は真っ白でプレーンな白御飯に、牛肉煮、豚角煮、鶏照焼、マス塩焼、玉子焼、油揚げや玉こんにゃくなどの煮物、しそ巻き、梅干しなどを添えるもの。豚も牛も鶏も魚も入るおかずの重さが、確かな山盛り感を演じる。

梅干しを別添し、掛紙の下部4分の1を占めて宣伝する白御飯が、この駅弁の売りか。「つや姫」とは、山形県立農業試験場庄内支場が1998年から10年かけて開発し、2010年10月に本格的な販売が始まったイネの品種。見た目に美しく、食べて美味しく、(イネの)病気に強く、栽培しやすいことが特徴とされる。今回食べたものは輸送販売でパサパサになっていたが、じっくり眺めれば確かになんとなくツヤがありそうに見えた。価格は2011年の購入時で1,100円、2014年時点で1,150円、2018年時点で1,250円。

※2021年10月補訂:値上げを追記
※2017年8月補訂:値上げを追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380 https://www.moriben.com/

【終売】The山形弁当(1,500円)The Yamagata Bento (end of sales)
2022年12月24日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Dec. 24, 2022

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

山形新幹線開業30周年記念弁当として、2022(令和4)年11月1日から12月31日まで、新庄、山形、かみのやま温泉、米沢、福島、仙台、東京の各駅で販売。これと7〜8月の第1弾の米沢駅松川弁当店「米沢牛焼肉弁当」(1,500円)や、9〜10月の第2弾の米沢駅新杵屋の「やまがた肉三昧どまん中」は、JR東日本仙台支社山形統括センターと各調製元との連携により企画され、これで完結した。

掛紙には過去の在来線特急つばさ号と現在の山形新幹線つばさ号の板谷峠越えを描き、裏面に中身の紹介と山形新幹線の年表を記す。中身は山形名物山形牛いも煮を、山形県産つや姫ごはんの日の丸御飯と、郷土自慢の漬物としておみ漬けやワラビ醤油漬や赤かぶ漬けで、肉そばに代えて山形肉ごはんと、箸休めとして玉こんにゃくやこごみ胡麻和えで囲うもの。こうして山形の食を勉強できた。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
株式会社 松川弁当店 山形県米沢市アルカディア1丁目808−20 0238(29)0141
販売元
合同会社 もりべん 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】幕之内御辨當(1,250円)Makunouchi Obento (end of sales)
2022年10月10日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Oct. 10, 2022

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2022(令和4)年10月1日に、山形駅と仙台駅と東京駅で発売、11月30日まで販売。日本鉄道構内営業中央会の鉄道開業150年記念復刻駅弁企画により、同月から期間限定で販売された31社34駅弁のひとつ。さらにこの期間のJR東日本の駅弁キャンペーン「駅弁味の陣2022」にエントリー。既存の山形駅の幕の内弁当「紅花乃里」に、昭和30年代に使われていたという絵柄を取り入れた掛け紙をかけて販売した。

ということで、容器や中身は紅花乃里と同じ。松花堂弁当のように4区画とした正方形の容器に、山形米つや姫の日の丸御飯、いも煮、鮭塩焼と玉子焼と玉こんにゃく串、肉団子といかげそ揚と大根桜漬を詰める。こんな内容と構成を、幕の内弁当と呼べるのかどうか。販売期間中は紅花乃里を併売せず、この駅弁を売った模様。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
株式会社 松川弁当店 山形県米沢市アルカディア1丁目808−20 0238(29)0141
販売元
合同会社 もりべん 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】花ごよみ弁当(1,100円)Hanagoyomi Bento (end of sales)
2022年1月11日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 11, 2022

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2021(令和3)年の夏までに発売か。長方形の容器に、青菜と梅の混ぜ御飯を詰め、煮あなごとタケノコ煮を並べ、大根桜漬とサクラの塩漬けで彩り、玉子焼と桜餅を添える。アナゴを除けば桜や梅や筍でできていて、山形の駅弁というよりはむしろ、春の惣菜弁当といった感じ。東京の京王百貨店向けに出荷される商品である可能性はある。2022年1月の駅弁大会で終売か。

※2023年4月補訂:終売を追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
株式会社 松川弁当店 山形県米沢市アルカディア1丁目808−20 0238(29)0141
販売元
合同会社 もりべん 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】みちのく山形びより弁当(1,150円)Michinoku Yamagatabiyori Bento (end of sales)
2021年4月3日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Apr. 3, 2021

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2021(令和3)年4月に東京駅で発売か。既存の山形駅弁「女性のための幕の内弁当」と同じ容器に日の丸御飯を詰め、6区画のおかずはそれぞれ、こごみ胡麻和えとにんにくの芽など、サトイモやニンジンなどの煮物、牛肉の甘辛煮、ポテトと帆立のマヨネーズ焼、玉子焼と鮭塩焼、山菜などの醤油漬と笹かまぼこ。ふんわりしたマヨネーズ焼が、駅弁屋の駅弁にはあまり見られない感じ。内容の組み方もまた、女性のための幕の内弁当に似た気がした。2021年の時点で山形駅の駅弁売り場3箇所はそれぞれ撤去済み、閉店済み、休業中で、山形駅で売られるかは分からない。2022年までの販売か。

※2023年4月補訂:終売を追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合同会社 もりべん 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】鰊甘露煮弁当(950円)Koi Kanroni Bento (end of sales)
2015年10月10日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Oct. 10, 2015

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2015(平成27)年3月の発売。山形米「つや姫」のゆかりめしに、ニシンの甘露煮1枚を合わせ、カズノコ醤油漬と付合せを添える。函館その他の北海道内でなく、内陸の山形でニシンの駅弁が出るとは不思議な気がしたが、このクールな飯との組合せは悪くない。付合せが厳しく、強力に刺激的なダイコン味噌漬、激辛なごぼうこんにゃく、そして塩漬けで梅干しのような味のするサクランボ。なぜこんなものを入れたのかと思った。2018年までに終売か。

山形県は、江戸時代までの出羽国の一部で、明治維新から廃藩置県まではおおむね羽前国。これらの国には日本海側も含まれていたから、北前船やニシンとの関係が深い。内陸部であっても、身欠きニシンや塩ニシンやカズノコのような保存食に加工され流通していたという。春になると産卵のため沿岸にニシンが湧き、雪が解けて交通が戻り、内陸部でも春を告げたという。山形県新庄市ではゴールデンウィークに「新庄カド焼きまつり」を開催、ニシンの丸焼きを大量に用意して、新庄城址の最上公園で花見を楽しむ。

※2021年10月補訂:終売を追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】いも煮弁当(1,200円)Imoni Bento (end of sales)
2010年6月5日に高島屋横浜店の催事場で購入 Jun. 5, 2010

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山形新幹線の車内アテンダント(車内販売員)と山形駅の駅弁屋との共同開発により、2010(平成22)年3月までに発売。長方形の加熱機能付き容器を使用、いも煮のイメージ写真を掲載したボール紙の枠にはめる。中身は味付飯の上にサトイモや牛肉やこんにゃくやシメジやねぎの煮物を敷き詰め、おみ漬けをカップで添えるもの。

こうやって新作駅弁として登場してみれば、なぜ今までなかったのかが不思議に思える。千円も取るぶっかけ飯と言われようが、本場の芋煮はこんなものではないと言われようが、山形を訪れる旅客に対する今までの山形駅弁にないアピール度を備えているだろうし、これからその存在感を増していくはずの駅弁だと思う。価格は2010年の購入時で1,000円、2014年時点で1,100円、2019年時点で1,200円。この加熱機能付き容器版は、2022年までの販売か。同年8月に加熱機能付き容器でない「山形牛いも煮弁当」が出た。

いも煮は山形県内限定、特に山形盆地で深く親しまれる郷土料理。最近は首都圏など他の地域でも山形料理として知られるようになり、例えば1989年から山形市内で開催される「日本一の芋煮会フェスティバル」での、大鍋と建設重機で調理する風景はテレビのニュースで話題になる。

※2023年8月補訂:現況を追記
※2021年10月補訂:値上げを追記
※2017年8月補訂:値上げを追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380
催事駅弁

【終売】特製みちのく弁当(750円)Tokusei Michinoku Bento (end of sales)
2010年4月10日に東京駅の「東日本縦断駅弁大会」で購入 Apr. 10, 2010

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2010(平成22)年4月10,11日に東京駅構内で開催された「駅弁の日 東日本縦断駅弁大会(春)」で、八戸、一ノ関、山形、小田原、大船、千葉、高崎、新宿が出た8種類の復刻駅弁のうちのひとつ。1968(昭和43)年当時のレシピと掛紙を再現したという。

木目柄で長方形の容器を、駅弁の名前や山菜などを描いた包装紙でまるごと包む。中身は茶飯の上に鶏竜田揚、玉子焼、タケノコ、細竹、わらび、紅生姜を載せて、パインとさくらんぼなどを添えるもの。古風が新鮮でシンプルな親子飯。発売当時はおそらく山菜がこの10倍は入っていたのではないかと思う。山形駅弁「みちのく弁当」は昭和40年代後半には牛肉と山菜の弁当になっていたようだ。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】Theやまがた(1,000円)The Yamagata (end of sales)
2008年4月5日に東京駅「駅弁の日記念駅弁大会」で購入 Apr. 5, 2008

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山形新幹線の開業15周年を記念して、2007(平成19)年7月に発売。長方形の容器に透明なふたをして、山形県の形状を描いたボール紙でさらにふたをして、輪ゴムでしばる。6区画に分割された中身は、豆が載る白御飯にゆかり御飯、鮎昆布巻に身欠きニシン、ボイルドポークやサクランボ、鶏照焼に玉子焼、味噌南蛮にフキなど。

駅弁の名前から山形の名産を詰めたのかと思うと、見ても食べてもそんな印象は薄い。内容に個性がないとは言わないが、食品表示上の名称のとおり、幕の内弁当という位置付けが似合いそう。山形新幹線は1992(平成4)年7月に山形駅まで、1999(平成11)年12月に新庄駅まで開業した。この駅弁は2010年頃までの販売か。

※2017年8月補訂:終売を追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】お弁当紅花乃里(1,250円)Obento Benibana no Sato (end of sales)
2008年2月3日に新庄駅のホーム上の台売りで購入 Feb. 3, 2008

掛紙 中身
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山形駅で主力の駅弁。JR東日本の観光キャンペーン「LOOK EAST」のオリジナル駅弁131種類のひとつとして、1989(平成元)年3月に発売か。木目調正方形の容器に、紅花と駅弁の名前を書いたボール紙でふたをして、輪ゴムで留める。中身は半透明トレーで松花堂タイプに4分割され、そのそれぞれに花形の日の丸ご飯、こんにゃく玉などの煮物にニシン、イカやエビなどの天ぷらとオレンジ、焼マスや玉子焼や肉団子などが入るもの。おかずの分量と種類には確実に食べ応えがある。価格は2008年の購入時で1,100円、2014年時点で1,150円、2018年時点で1,200円、2020年時点で1,250円。2022年までの販売か。

※2023年4月補訂:終売を追記
※2022年11月補訂:値上げを追記
※2021年10月補訂:値上げを追記
※2020年1月補訂:発売年を追記
※2017年8月補訂:値上げを追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【掛紙】お弁当紅花乃里(1,350円)Obento Benibana no Sato
2024年4月10日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Apr. 10, 2024

掛紙 中身

2024(令和6)年4月10日に購入した、山形駅弁の掛紙。2024年の4月10日の駅弁の日に合わせ、日本鉄道構内営業中央会の会員のうち31社が各社おすすめ駅弁に共通ノベルティ「千社札風カード」を添付して期間限定で販売した駅弁の、山形駅バージョンとして、4月1日から5月31日まで、山形駅や仙台駅などで販売。2022年まで山形駅で売られた駅弁を、100円値上げして販売した。主な中身は、山形県産鶏の味噌焼き、厚切りハムカツ、山形牛肉団子、山形県産米つや姫の日の丸御飯。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
株式会社 松川弁当店 山形県米沢市アルカディア1丁目808−20 0238(29)0141
販売元
合同会社 もりべん 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】特製二ツ折大名弁当(920円)Tokusei Futatsuori Daimyo Bento (end of sales)
2003年12月5日に山形駅のホーム上の台売りで購入 Dec. 5, 2003

掛紙 中身
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山形駅の特製幕の内駅弁。古風な駅弁らしい大きさと深さを持つ木目調の容器を、千円を切る価格なのに二段重ねで使用する。中身は下段がプレーンな日の丸御飯、上段に牛肉や焼鮭に揚物煮物など様々な具が入り、それらを列挙すれば豪華駅弁に聞こえそうで、その見た目や味はやや野暮ったい。

良いのか悪いのかよく分からない駅弁。その一因は、駅弁の名前の大名が誰を指すのだか、掛紙に描かれた本丸がどこの城なのか、どこにも紹介されていない点にあるのかもしれない。山形城であれば本丸はとうの昔に失われており、その復元は約20年後が目標という、公共事業らしくない気の長い事業となっている。この駅弁は2009年頃までの販売か。

※2017年8月補訂:終売を追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【終売】花笠こけし(1,050円)Hanagasa Kokeshi (end of sales)
2002年1月27日にFUJIスーパーの駅弁大会で購入 Jan. 27, 2002

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こけしの頭を模した陶製容器を使う。中身は酢飯の上に殻付き海老・帆立・栗・椎茸に山ゴボウ等の山菜類を詰めたもので、肉も魚もないヘルシーなメニュー。おかずの不足は、飯だけで喰える美味い御飯の使用でカバーされる。価格は2002年の購入時で900円、2014年時点で1,050円。2014年頃までの販売か。

※2021年10月補訂:終売を追記
※2017年8月補訂:値上げと現況を追記
販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380
催事駅弁

【終売】花笠こけし(1,000円)Hanagasa Kokeshi (end of sales)
2011年6月3日に高島屋横浜店の山形物産展で購入 Jun. 3, 2011

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掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

デパートの山形物産展で、オリジナル弁当として販売されたもの。実際には山形駅で販売される駅弁と、ほぼ同じもの。容器は同一、これを収めるボール紙の箱では駅弁マークと食品表示ラベルに上書きのシールを貼り、酢飯の上をボイルエビ、牛肉しぐれ煮、栗甘露煮、シイタケ、玉こんにゃく、錦糸卵、かまぼこ、ごぼう、わらび、さくらんぼなどで覆う中身の具だけ、現地版と少し異なる模様。

駅弁の名前のうち「花笠」は、旅行会社や観光協会が東北四大祭と呼ぶうちのひとつで、毎年8月5日から7日まで山形市内で開催される「山形花笠まつり」から来たものだろう。「こけし」についても、東北地方各地の山間地に伝わる中で、山形県内でも「山形作並系」と「蔵王高湯系」の2系統があり、前者が山形市内となる。中心市街地の百貨店跡地には「やまがた伝統こけし館」もある。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
合資会社 森弁当部 山形県山形市幸町17−8 023(623)1380

【掛紙】幕の内弁当(200円)Makunouchi Bento
調製年月日不詳 1970's

掛紙

昭和40年代、1970年前後の、不明月21日6時の調製と思われる、昔の山形駅弁の掛紙。古くは赤ん坊を入れたり御飯を保温した、東北地方の稲わら容器「飯詰籠(いづめこ)」と、山形鋳物のやかんを描いたものか。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
紅花軒 山形駅 連絡先の記載なし

【掛紙】蔵王の釜めし(200円)Zao no Kamameshi
調製年月日不詳 1970's

掛紙

昭和40年代、1970年前後の、不明月21日6時の調製と思われる、昔の山形駅弁の掛紙。絵柄は山形の夏の郷土料理「だし」の材料となるキュウリとミョウガと解釈できるかどうか。これは横川駅「峠の釜めし」や黒磯駅「九尾釜めし」のような、釜飯の駅弁だろうか。

販売駅
奥羽本線 山形(やまがた)駅 1901(明治34)年4月11日開業 山形県山形市香澄町1丁目
調製元
紅花軒 山形駅 連絡先の記載なし