東京と日本の中央駅。東海道・山陽・東北・上越・山形・秋田・北陸の各新幹線、東海道・中央・総武・東北の各線、山手線や京浜東北線などの電車が、一日あたり3000本以上行き交い、100万人以上の利用者で終日賑わう。駅弁はJRの子会社が調製するもので100種類以上とも、エキナカの商品を含めて400種類以上とも、デパ地下の弁当を含めて1000種類以上ともいわれる、世界一の駅弁販売駅。1914(大正3)年12月20日開業、東京都千代田区丸の内1丁目。
日本鉄道構内営業中央会が駅弁誕生135周年を記念して、会員のうち21社が2020(令和2)年4月10日から販売した、駅弁の原点であるおにぎりをメインとした記念弁当「駅弁誕生135周年おにぎり弁当」の、東京駅バージョン。2020年内くらいまで販売されたのち、2022(令和4)年の4月10日から24日まで、駅弁の日に合わせ、日本鉄道構内営業中央会の会員のうち21社が、FMヨコハマのラジオ番組「FUTURESCAPE」とタイアップし、この年の4月10日から各社の駅売店などで販売した、駅弁の日記念のおにぎり駅弁の、東京駅バージョンとして再び販売された。
竹皮柄の紙容器に巻いた掛紙は、東京駅で人気かつ有名かつ伝統の駅弁「チキン弁当」のパッケージや「深川めし」のスリーブの絵柄でできている。中身もまたその組合せで、チキンライスを玉子焼で巻くおむすび、穴子を海苔で巻くおむすび、ポテトサラダにチーズにラムネ、煮物に漬物で、これも両者の通常版を足して2で割った感じ。だから通常版のおいしさ。2023年4月にも850円で再販売。
※2023年11月補訂:再販売を追記2020(令和2)年4月15日に購入した、東京駅弁の掛紙。その発売理由と内容は、上記の2022年の「チキン弁当と深川めしのおにぎり弁当」のとおり。絵柄は2020年当時のチキン弁当の箱と深川めしのふたからきており、上記の2022年のものと少し異なる。容器は同じ、中身はほぼ同じ。
※2022年7月補訂:新版の収蔵で解説文を手直し2019(平成31)年2月3日に500円で発売、2020年も2月3日に販売、2021年の販売はなく、2022年は2月3日に550円で販売。2000年代に節分での販売が定着し、駅弁でも各地で出ている恵方巻きについて、東京駅の名物駅弁「チキン弁当」のものが作られた。トマト風味ライス、鶏唐揚、ドライトマト、タルタルソースを、海苔と玉子焼のシートで二重に巻いた、小柄な太巻きを1本、プラ製トレーに収め、掛紙を巻く。掛紙の絵柄と具材が、現行の駅弁から取り入れられている。掛紙の絵柄は毎回変わり、今回は今と昔のバスケットに描いた名無しのニワトリが競演する。
2022(令和4)年10月11日に、JR東日本の駅のコンビニ「ニューデイズ」で、「牛肉&鶏そぼろのピタサンド」(385円)とともに、一斉に発売。鉄道開業150年記念Newdays「鉄道の日フェア」の一環で、限定鉄道グッズ販売、駅弁風おにぎり販売、これらの駅弁風サンドイッチの販売、駅弁大会などが行われた。
これは東京駅弁の日本ばし大増が監修し、埼玉県のJR東日本クロスステーションが製造し、駅のコンビニで販売する、自社完結の企画商品。ピタサンド向けのような食感のパンに、鶏唐揚、スパゲティナポリタン、たまごサラダ、レタスを挟んだ。中身はやや違えど、確かに駅弁のチキン弁当のような味。シールには鉄道開業150年のJRグループ共通ロゴに、あの名無しのニワトリが描かれた。
今回は2022(令和4)年10月4日から17日まで、首都圏及び静岡・長野・宮城・福島・山形・岩手・新潟駅の駅のコンビニ「ニューデイズ」で販売。この年はこの前半2週間に「牛肉どまん中」「金色のひっぱりだこ飯」「チキン弁当」の、続く後半の2週間に「峠の釜めし」「いかめし」「深川めし」の駅弁風おにぎりが、それぞれ販売された。鉄道開業150年記念Newdays「鉄道の日フェア」の一環で、限定鉄道グッズ販売、駅弁風おにぎり販売、これらの駅弁風サンドイッチの販売、駅弁大会などが行われた。
これは東京駅弁の日本ばし大増が監修し、埼玉県のJR東日本クロスステーションが製造し、駅のコンビニで販売する、自社完結の企画商品。駅弁のチキン弁当と同じ地柄とニワトリを描いた袋に、トマト味飯に鶏唐揚と半熟卵を仕込んだおにぎりを詰める。チキン弁当の、確かな味。
2022(令和4)年7月21日に初めて発売、8月まで販売。東京の名物駅弁「チキン弁当」の夏バージョンで、通常版と併売された。バスケット型の容器の構造を変えずに、箱の色を海と空で青くし、名無しのニワトリがサーフボードに乗る。中身は御飯が、カレー風味とする洋風炊き込み御飯にドライトマト、茄子揚煮、ヤングコーン、パプリカ、グリーンピース、味付玉子を載せるもの。おかずが、通常版とピリ辛たれ和えの鶏唐揚とフライドチキン、野菜のピクルス。いつものチキン弁当とは似て非なる鶏駅弁。
2022(令和4)年3月に販売。この月は通常版に代えてこれを販売。初めて出たのではないかと思われる、東京駅弁チキン弁当の春バージョン。いつものオレンジ色のバスケット紙箱がサクラ色になり、ニワトリのイラストに桜花の飾りを付けた。中身のうちトマト風味ライス、スクランブルエッグ、ドライトマトオイル漬け、グリーンピースのトレーは変わらず、鶏唐揚、スモークチーズ、レモン果汁パックも同じで、野菜のピクルスに代えてキャベツとコーンのサラダに蝶々型のニンジンを載せ、桜の色と形をしたバランで彩った。
2021(令和3)年12月に販売された、チキン弁当クリスマスバージョン。2013(平成25)年12月以来8年ぶりのチキン弁当クリスマス版というが、10年ぶりくらいに見た気がする。今回は箱の絵柄が通常版に似ていて、肝心のサンタ帽が食品表示ラベルに隠れたため、様々な駅弁を満載する売店では遠目で変化に気が付かなかった。中身もケチャップライスと鶏唐揚の構造に変化がないばかりか、卵に星が載り、カップのピクルスがカボチャに替わりサンタの付箋を付けたくらいで、通常版とほぼ変化がない。売り場によってはこれでなく、通常版のチキン弁当を販売した。
2021(令和3)年10月12日から11月1日まで、JR東日本の駅のコンビニ「ニューデイズ」で販売。10月14日の鉄道の日にちなみ、駅弁会社が監修する「駅弁風おにぎりシリーズ」として、山形県の米沢駅「牛肉どまん中」、兵庫県の西明石駅「ひっぱりだこ飯」、東京都の東京駅「チキン弁当」の3種類を、コンビニおにぎりにして販売した。調製は地域ごとの取引先の食品会社と思われる。これは出自や社内カンパニーがそれぞれ異なるとはいえ、結果的に監修(日本ばし大増)も調製(かつての日本食堂)も販売(かつての鉄道弘済会)もすべてJR東日本クロスステーションとなった。
袋の絵柄はチキン弁当の箱に揃えた。玉子そぼろ入りトマト風味ライスに、鶏唐揚とドライトマトオイル漬を貼り付けたもの1個を袋詰め。その内容と風味はまさしく、東京駅弁「チキン弁当」のものであった。これならニューデイズならではの商品として、一年中買えてもよいと思う。チキン弁当をコンビニ弁当の見た目と大きさと値段で販売した実績があったはず。
2018(平成30)年7月15日に購入した、東京駅弁のパッケージ。東京駅弁「チキン弁当」について、2018(平成30)年7月14日から期間限定で、パッケージの絵柄を「新幹線変形ロボ シンカリオン」にしたものが販売された。中身や値段は通常版と同じ。2015年から小学館の漫画雑誌「てれびくん」で連載され、2018年からTBS系列でテレビアニメになり、この駅弁が作中に出てきたという。調製元は2018(平成30)年3月までのNRE大増。
2018(平成30)年10月5日に東京、品川、上野、大宮の各駅で発売。大塚食品のレトルトカレー「ボンカレー」の発売50周年を記念し、同社と日本レストランエンタプライズとJR東日本リテールネットが共同で、駅弁とコンビニおにぎりでコラボレーション商品を発売した。
いつものチキン弁当のバスケット型紙箱に、ボンカレーの名前と三重丸の黄色いマークが描かれる。中身は一方でカレーペーストと福神漬をターメリックライスに載せ、他方で通常版とカレー風味の鶏唐揚に玉子入マカロニサラダとスモークチーズを詰める。ボンカレーの味は個人的にあまり好みでないのだが、このドライカレーはおいしかった。パッケージに「ボンカレーゴールド中辛は使用しておりません」と明記される。2か月間の販売か。
ボンカレーは1968(昭和43)年2月に発売された、世界初の市販レトルト食品。食品を樹脂シートで密封し加圧加熱殺菌する、軍隊の糧食や宇宙食で使われた携帯食品保存技術を、大塚食品が一人用の具入りカレールーに活用した。昭和時代にTVCMで知名度と売上を拡大。後にハウス食品のククレカレーなど他社製品に押されてシェアを落としたが、今も現役の商品であるほか、懐かしさやこのようなタイアップを通したキャンペーンもよく見かける。
※2019年11月補訂:終売を追記JR東日本の駅弁キャンペーン「駅弁味の陣2016」の新作駅弁として、2016(平成28)年9月29日から11月30日まで販売。同キャンペーンでは甲府駅の駅弁として出てきたが、調製元はNRE大増であり、実態は東京エリアの駅弁である。食品表示ラベルで文字が隠れたが、中央本線特急「あずさ」の運行開始50周年を記念している。
見た目のとおり、実物の実態も東京駅弁の名作「チキン弁当」の特別版。容器の配色がワイン色になり、あの鳥が兜をつけて馬に乗り、チキンライスに錦糸卵や干しぶどうや野菜ソテーを載せ、色が濃くなった鶏唐揚には味噌味と醤油味があり、いつものものとは違う香りや強めの味付けを持っていた。通常版のチキン弁当も併売。
2013(平成25)年8月9日から18日まで、東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で開催された、「「駅弁屋 祭」開店1周年記念駅弁大会」の期間限定商品3種類のうちのひとつ。見た目も値段も通常版のチキン弁当と変わらないが、鶏唐揚をスパイシーにしたといい、パッケージにも「SPICY」と名乗る赤い服のチキンがシールで貼られる。その鶏唐揚は、中辛のレトルトカレーが限界という刺激に弱い舌でも、スパイシーとは感じないレベルのカレー味だった。
チキン弁当クリスマスバージョンの2011(平成23)年版で、今回は1日から25日までの販売。今回はクリスマスカードが復活、それ以外は前年と同じ。
チキン弁当クリスマスバージョンの2010(平成22)年版で、今回は10日から25日までの販売。買いそびれた2009年版では、チキンライスの上に振るチーズがクリスマスツリー型の玉子焼に変わり、今回はサンタクロース顔の金太郎飴がパチンコ玉の大きさのチョコレート2個に変わり、パッケージの背景がチェック柄から雪空?に変わり、クリスマスカードの添付がなくなった。
2009(平成21)年10月24、25日に東京駅で開催された「第10回東日本縦断駅弁大会」で販売された、商品名どおりチキン弁当の発売45周年を記念する駅弁。いつもの形の容器に「発売45周年」の文字を加え、ニワトリの帽子の頭にも45の文字を追加し、地柄を赤煉瓦に差し替え、同じ絵柄のストラップを添付する。
中身はケチャップライスに降りかかる卵がニワトリ型になった以外は、この時点での通常版と同じで、おかずは鶏唐揚とポテトサラダとスモークチーズとレモン汁。添付の年表「チキン弁当のミニ歴史」は、また内容が詳しくなった。
チキン弁当クリスマスバージョンの2008(平成20)年版で、今回は12月13日から25日までの販売。前回との差異は、チキンライスに降り掛かっていた玉子そぼろがチーズに変わり、雪だるま型のチョコレートがサンタクロース顔の金太郎飴に変わり、星形パイン、ツリー型にんじん、マカロニを追加、そして通常版そのものの改訂に伴い、レモンが実物から果汁パックに差し替わり、レタスがなくなっている。
チキン弁当クリスマスバージョンの2007(平成19)年版で、今回は12月15日から25日までの販売。前回との差異は、チキンライスのグリーンピースをブロッコリーと星形のニンジンに差し替えたことと、添付のチョコレートが角形から丸形に変わったこと。これが売られている期間は、通常版は購入できない。
2006(平成18)年の12月3日から25日まで販売された、チキン弁当史上初めてと思われるクリスマス版。いつものチキン弁当をベースに、紙箱を赤くして、中身に星形ハッシュドポテトとチョコレート2個を加え、名刺大のカードを添えていた。
鳥唐揚やチキンライスの人気で時代遅れな味は健在。簡単な手入れで特別版を名乗るチープさにもまた泣けるが、これがチキン弁当の魅力そのものである。この年は復刻版も出ており、NRE社内でもようやくこの駅弁の人気と実力に気が付いてもらったようだ。