東京駅から新幹線で約3時間半。岡山市は岡山県の中央に位置する、人口約71万人の城下町で県庁所在地。市街に複数の百貨店を抱える商業、臨海部や内陸部に工業団地を抱える工業や、桃や米などが特産の農業が盛んであるほか、新幹線に8方向からの在来線が集まる鉄道の要衝でもある。駅弁は明治時代の鉄道開業当時からの駅弁屋の駅弁から、地元の弁当屋が駅構内の店舗に卸す弁当まで、様々なものを朝から晩まで選べる。1891(明治24)年3月18日開業、岡山県岡山市北区駅元町1丁目。
2023(令和5)年7月に岡山駅で発売か。「えびめしとデミカツ」という岡山駅弁は、下記のとおり2011年から数種類が出てきており、新商品という感じがしない。長方形のプラ容器の2区画に、黒いえびめしにエビと錦糸卵と大根桜漬を載せた「えびめし」と、白飯に濃厚ソースをかけた三元豚ロースカツとキャベツ煮を載せた「デミカツ丼」を収める。そんな内容は、2016年にリニューアルした加熱機能付き容器のものと、ほとんど同じ。味も変わらない。この間に駅弁の価格は1割から3割ほど上昇した感じなので、千円を切る価格での輸送販売はお徳に思えた。
2016(平成28)年8月に下記の駅弁「あったかえびめし&あったかデミカツ」をリニューアル。四角い加熱機能付き容器の構造はそのままに、スリーブの絵柄をより派手に変え、中身は2区画に岡山名物とするえびめしとデミカツをそれぞれ詰めるものに変更した。真っ黒なエビ飯とB級なカツ飯は、引き続き上質なジャンクフードだと思う。
2022(令和4)年8月1日に6種類が発売された、岡山駅弁の新作。2年前に発売した「サーロイン牛カツ重」と同じ、スリーブの絵柄とプラ容器を使い、赤くしたスリーブには宣伝文も書き加えた。中身は白飯を錦糸卵と、「おかやま甘豚」を煮込んで揚げたトンカツにソースとパセリをかけて覆い、いぶりがっこ入りポテトサラダと大根桜漬を添えるもの。厚めで固めでコンパクトなトンカツに、名前や見た目に違い味と量が控えめに思えるソースは、B級グルメと呼べるか違うか。2023年6月15日限りで終売。
2021(令和3)年9月に発売。四角い加熱機能付き容器を収めたスリーブには、えびめしドリアとハンバーグなどを描く。中身は1区画でえびめしドリア、もう1区画でデミハンバーグ、海老フライ、鶏の唐揚げ、ポークウインナー、厚焼き玉子、大根漬と青菜漬。ソースで黒く染まる御飯をホワイトソースとチーズで覆い海老を添える岡山のえびめしと、洋食のおかずと、玉子焼に漬物という和風の3要素を詰め合わせた、個性的な不思議ちゃん。全体的な印象としては、商品名どおりの洋風の弁当だと思う。2022年までの販売か。
※2023年5月補訂:終売を追記2020(令和2)年9月までに発売か。駅弁の名前のとおり、岡山のえびめしにオムレツを載せたもの。デミグラスソースで黒く染まるエビの混ぜ御飯に、パプリカやズッキーニなどを混ぜたオムレツを載せ、エビフライ2本も載せ、ニンジン炒めとソースを添える。岡山駅の駅弁で手を変え品を変え何度か食べた気がする、期待どおりの味。1年間ほどの販売か。
※2022年4月補訂:終売を追記秋冬の駅弁大会シーズンに向けた、2020(令和2)年秋の新商品か。長い名前が中身を表現するとおり、白飯をサーロインのカツのデミグラスソースかけとキャベツのコンソメ煮で覆い、玉子焼とソースと大根漬と青菜漬を添える。デミグラスソースに味と実物でニンニクがたっぷり含まれるようで、ふたを開けてから食べ終わるまで強烈なニンニク臭が漂い続けたのも、またプレミアムか。2022年7月限りで終売。
※2022年9月補訂:終売を追記2020(令和2)年1月に発売、同月の京王百貨店の駅弁大会で実演販売。岡山のご当地グルメとして売り出し中のデミカツ丼が、単独で駅弁になった。ロースカツにデミグラスソースを掛けて白飯に載せ、グリーンピースで彩り、豚角煮と昆布巻と漬物を添える。ソースを含めて3タイプの肉でガツンと来る内容。岡山では昭和時代から、カツ丼といえばこういうデミグラスソースかけを指すらしく、ご当地グルメ時代になり「デミカツ丼」と呼び始めた。価格は2020年の発売時や2021年の購入時で1,100円、2020年の秋までに780円へ値下げ。2021年までの販売か。
※2022年4月補訂:終売を追記2020(令和2)年1月18日に購入した、岡山駅弁の掛紙。必要なことは、ちゃんと書いてある。デパートの駅弁大会で購入したため、調製印がそうなっている。
2020(令和2)年1月の京王百貨店の駅弁大会で実演販売。新発売の岡山駅弁「デミカツ丼」について、京王百貨店駅弁大会限定で、その名を記した特製どんぶりに入れて販売した。2019年の金沢駅「蟹のドリア」、2018年の水戸駅「常陸牛山椒風味カルビ弁当」、2017年の鳥取駅「山陰鳥取かにめし」、2016年の米子駅「海の宝箱丼」、2015年の名古屋駅「抹茶ひつまぶし日本一弁当」と同じ。売れ行きはイマイチだったようで、最初は併売された通常版を、この特製どんぶり版が売り切れてから売るようになった。
2013(平成25)年12月の発売。従前の岡山駅弁「えびめしVSデミカツ」を加熱機能付き容器に詰めたものだろうが、パッケージも内容も、見た目はだいぶ異なる。長方形の加熱機能付き容器に、真っ黒なえびめしを詰め、玉子のシートを貼り、とんかつを置き、デミグラスソースをかけ、しめじのソテーと大根桜漬を添える。岡山以外ではきっとなじみのない料理を、パッケージと中身とその味で分かりやすく紹介する、上質なジャンクフード。2016年8月に上記の「あったかえびめしとデミカツ丼」へリニューアル。
2011(平成23)年の発売か。エビフライをソース色の岡山名物えびめしで巻き、さらに薄焼き卵で巻いて、パッケージの写真のとおり5切れにカットして、タルタルソースや伸縮する箸を付けて、黄色い紙箱に収める。現地で買って食べてうまかったという話は聞かないが、ていねいに作られたB級グルメは駅弁催事では大好評で、よく売り切れている。価格は2013年の購入時で580円、2014年4月の消費税率改定で630円。2014年までの販売か。
※2016年7月補訂:終売を追記2011(平成23)年4月15日の発売。電子レンジ対応タイプな白いプラ製容器に透明なふたをして、商品名と宣伝文を書いたカツが見えるボール紙の枠にはめる。中身はパッケージの側面くらい濃いソース色でパラパラのえびめしの上を薄焼き玉子で覆い、デミグラスソースをべったり塗ったトンカツを載せ、ポテトサラダと大根漬を添えるもの。いずれも岡山の味、ということは岡山以外に広まらないのだろうが、レンジで温めるとよりB級グルメ感が増す感じ。駅弁としては安価なこともB級グルメ感あり。価格は2012年の購入時で780円、2014年4月の消費税率改定で800円。2016年2月に「岡山名物えびめしとデミカツ丼」へリニューアルし、2020年まで販売か。
※2016年7月補訂:終売を追記